こんにちは、ヒガシーサーです。この度はLINE友だち登録ありがとうございました。
本内容は、20年以上のサーフィン歴があり、19年間まちがったサーフィンの上達方法を実践してきた筆者の経験と、サーフィンのオンラインスクール「コレクトサーフ」で学んだパドリングの科学的メソッドを分かりやすくチェックリストにまとめた資料です。
ぜひご活用ください。
一般サーファーの身体能力に合わせたパドリングをしよう
- カラダの仕組みを使う
- 疲れにくさ、怪我しないことを重視
- 一般人の身体能力に合わせている
- 一般人のサーフィン環境に合わせている
- 科学的な根拠があるため再現性が高い
一般サーファーの多くは加齢と共に体力が衰えてきます。しかし、雑誌やメディア、YouTubeではいつまでも10代、20代の競技者にフォーカスしたパドリングがハウツーとして紹介していることがほとんどです。
筆者のヒガシーサーが一般サーファーに推奨しているパドリングは、競技で勝ち負けを競うためのパドリングとは違います。
また大きな波に挑戦することを正義とする価値観とも違います。
一般サーファーの身体能力と、膝〜胸の波に乗ることを前提とした「サーフィンを長く楽しむためのパドリング術」になります。
パドリングについては、経験則ではなく、サーフィン先進国のオーストラリアで培われた【OMBEメソッド】が情報ソースです。
一般サーファーに向いていないパドリングの特徴
- ショートボード競技者が解説
- 競技者の道具、マインド、経験が前提
- WCT選手が試合で使うパドリングを真似する
- 根拠の乏しい経験則
- 速く波をキャッチすることが正義という価値観
従来のパドリングは国内のショートボード競技者、WCT選手が試合で行っているパドリングを模倣するのが正解とされてきました。
その前提には「競技者が使うサーフボード、サーフィンの目的、経験」こそが正解という価値観にありました。
例えるなら、F1レーサーのマシン、目的、経験こそが正しいとされ、それを一般の人たちが普通乗用車と日常の移動で真似するという行為と同じです。
このような価値観がメディアやYouTube、プロによるマウントによって植え付けられているため、競技選手のパドリングこそが正しいという固定観念が根付いています。
この固定観念が一般サーファーを苦しめている原因となっていることを、問題視しているサーファーは多くありません。
一般サーファー用にアップデートされたパドリングの特徴
- カラダの仕組みを使う
- 一般サーファーの身体能力でも再現できる
- 一般サーファーの道具、マインドが前提
- 速さを求めない(サーフボードで速さを変える)
あなたは健康のためのウォーキングで、ウサイン・ボルトの走り方を真似して走りますか?
私はしません。疲れるし、怪我するからです。
一般サーファー向けではない従来のパドリングは「普段のウォーキングもウサイン・ボルトの走り方を真似しよう!」というものです。
こうした間違った知識と意識を、一般サーファー向けに最適化したものが「一般サーファー用にアップデートしたパドリング」になります。
具体的には「一般人の関節の可動域を無視したパドリング」を「一般人の可動域でも実践できるパドリング」に変えるだけです。
カラダの使い方を変えただけなので、誰でも再現できるし、一般サーファーでも実践できます。
私は一般サーファーの可動域でも実践できるパドリングに変えたことで、10年以上悩んでいた両肩の脱臼癖、両肘の痛みから解放されました。
これがアップデートの力です。
そもそもサーフィンの主役は誰なのか?プロサーファー?ビッグウェーバー?ショートボーダー?全部違います!
そもそも、サーフィンの主役は誰でしょうか。
大きな波に乗るビッグウェイバー?
世界で活躍するショートボーダー?
日本国内で活躍するプロサーファー?
いえ、違います。
サーフィンの主役はあなた自身です。
だからあなたのサーフィンライフ、身体能力に合わせたパドリングを行うようにしましょう。
このチェックリストは、一般サーファーを主役にしているパドリングになります。ぜひご活用ください。
これだけ気を付ければOK!パドリングの基本姿勢5つ
- カラダの真ん中に2本の軸を作る
- アゴをボードから離す
- 背中を無理に反らない
- 胸を開く
- 足を組んでお尻を締める
解説
(1) カラダの真ん中に軸を2本通す:従来のパドリングはカラダの真ん中に1本の軸を作るとされていました。しかし1本の軸ではバランスを取るのが難しくなります。例えばファンボードやロングボードには2本のストリンガーが入っているボードも多いです。軸が2本になることで、より安定性が高くなります。パドリングの軸も両胸の位置に2本のストリンガーが入っていることを意識してパドリングすると安定しやすくなります。
(2) アゴをボードから離す:従来のパドリングでは、アゴをボードから離す重要性について発信している方はいませんでした。アゴをボードから離すことで、視野が広がり、背中を使うことができるようになります。
(3) 背中を無理に反らない:従来のパドリングでは背中を反ってパドリングすることが教えられてきましたが、背中を反ると、背中の筋肉が硬直し、腰を痛めやすくなります。バレエダンサーの姿勢をイメージすると分かりやすいですが、足を組むことで背中のカーブを自然に使えるようになり、胸骨を開いて背中が上がるようになっています。これは筋肉や精神論ではなく、カラダの仕組みです。つまり、背中を反るのではなく足を組むことが正解です。
(4) 胸を開く:前述した通り、背中を反るイメージではなく、胸を開くイメージでパドリングの基本姿勢を作っていきましょう。胸を開くためには足を組み、カラダの仕組みでアゴをボードか離す姿勢が理想的です。
(5) 足を組んでお尻を締める:背中のカーブを使って、胸を開くためには足を組むことが有効です。しかし本質的には足を組むのは「お尻を締める」ためです。足は組まなくても、閉じてお尻を締めるだけで重心は安定し、カラダの仕組みで背中のカーブを使うことができます。理想は足を組んでお尻を締めることです。
アウトに出る時に疲れなくなるパドリングの漕ぎ方 5つ|2種類のパドリングを使い分けよう
- 笑顔でリラックスしよう
- 腕は伸ばさない(肘を伸ばさない)
- 小指から水面に入れる(*重要)
- 肘を引くように漕ぐ(*重要)
- サーフボードと平行に漕ぐ
そもそもパドリングには「アウトに出る時のパドリング」と「波をキャッチする時のパドリング」の2種類があることを覚えておきましょう。この2つを使い分けるだけでも怪我を防ぐことができて、疲れにくくもなります。
解説
(1) 笑顔でリラックスすると、カラダの緊張が解けて本来のパフォーマンスを出すことができます。
(2) 腕を伸ばしてパドリングすると、肘に負担がかかりテニス肘になる可能性が高まります。
(3) 小指から水面に入れることで、カラダの仕組みで肘を引くことができます。(歩く時と近い動作)
(4) 肘を引くことで背中の大きな筋肉を使うことができ、疲れにくくなります。
(5) サーフボードと平行に漕ぐことで、最小の動きでサーフボードの推進力を作ることができます。
アウトに出る時の間違ったパドリングの漕ぎ方 5つ
- 顔が強張っている
- 腕が伸びている
- 親指から水面に入れる
- 腕の力で漕いでいる
- 無駄なところも漕いでる
解説
(1) 顔が強張っているとカラダも緊張するため、力みが生まれて本来のパフォーマンスを生み出しにくくなります。
(2) 腕を伸ばして遠くから漕ごうとすると、肘に負担がかかり、蓄積するとテニス肘(上腕骨外側上顆炎)になる可能性が高まります。
(3) WCT選手は親指から水面に入れるパドリングを行うことがあります。親指から水面に入れると肘が肩の位置より高いところから伸ばすことになり、肩を脱臼する可能性が高まります。また腕を伸ばしてパドリングしようとしているため両肘の負担も大きくなります。
(4) 腕の筋肉は背中の筋肉より小さいため、すぐに乳酸が溜まって疲れやすくなります。腕の力で漕ぐより背中の力を使った方がカラダの仕組み的には疲れにくくなります。
(5) パドリングはサーフボードを前へ進ませるための動作です。最初から最後まで力を入れて漕ぐと、上下の水流が生まれて無駄な力を使ってしまいます。最初と最後は力を抜いて、平行の部分だけ漕ぐことが重要です。
簡単に波キャッチができるようになるパドリング 5つ|テイクオフの時のパドリング
- 波をしっかり確認しよう
- 波の速度に合わせる
- ゆっくり深く漕ごう
- アゴをボードから離そう
- 手を戻す時に、肩の高さよりも肘を高くしない(脱臼します)
解説します。
(1) テイクオフはリレーバトンに似ています。リレーバトンは相手を見ながら速度を合わせないと、良いスタートで走ることができません。波キャッチも同じように、しっかり波を見ながらパドリングを開始することで波キャッチがやりやすくなります。
(2) パドリングが速すぎても遅すぎても、波はうまくキャッチできません。波の速度に合わせてパドリングを行うようにしましょう。
(3) 波キャッチの時のパドリングは、アウトに出る時のパドリングと違ってゆっくり深く漕ぐようにしましょう。慌てて腕を回してしまうと、サーフボードの軸が左右前後にブレてしまいサーフボードの推進力が弱くなります。
(4) アゴをボードに付けてパドリングすると、サーフボードの前側に重心がかかってしまい、テールが浮きます。波は後ろから前に押す力があるため、サーフボードのテールが浮いてしまうと、波の力を逃してしまいます。アゴをボードから離すことで後ろからやってくる波のパワーを得やすくなります。
(5) パドリングの動作で、手を水面から出して、また漕ぐという動作があります。この動作で大切なことは肩の位置より、肘の位置を高くしないことです。アゴをボードから離せば自然と肘は肩の位置より低い位置でパドリングができるようになります。アゴを下げると肩の位置より高くなり、肩の関節が摩耗して脱臼しやすくなります。
間違いだらけ!波キャッチ時のパドリング
- 速くパドリングすることが正しいと思うこと
- ノーズ側に重心をかけること
- アゴをサーフボードに付けて前のめりになること
- 両腕でバタフライのようにパドリングすること
- バタ足をすると速くなると思うこと
解説
(1) 速くパドリングしてもサーフボードの推進力は速くなりません。なるべく抵抗を減らすためにはゆっくり、確実に水を掻くことが大切です。まずはマインドを変えましょう。
(2) ノーズ側に重心をかけると、サーフボードのテール側が浮いてしまうので、後ろからやってくる波のパワーを、サーフボードのテールが受け取ることができません。ノーズ側ではなくテール側に体重を残すことを意識しましょう。
(3) アゴをサーフボードに付けて前のめりになると、パドリングの時に肩がサーフボードに付いた状態になります。そうするとアゴの位置よりも肘を上げないと、水面から手を戻すことができなくなります。肘を肩の位置やアゴの位置から高くしてパドリングすると、両肩の関節が摩耗して脱臼しやすくなります。
(4) バタフライのようにパドリングすると、サーフボードが前後にブレて水面から受ける抵抗が増し、推進力が落ちます。
(5) バタ足をするとカラダの軸がブレ、サーフボードも左右にブレるので、水面から受ける抵抗が増し、推進力が落ちます。また波キャッチ後のテイクオフも姿勢が安定しにくくなるため、ライディングにも影響します。
まとめ
このチェックリストは、従来通りの競技者をお手本とするパドリングではなく、一般サーファーを主役にしたパドリングになります。
もちろんパドリングのやり方は、コレが絶対に正解というものではありません。
そういうことを言ってしまうと、従来通りのパドリングと同じになります。
サーフィンの知識と意識は時代や道具の進化に合わせてアップデートしていくべきだと思います。
なのでまずはちょっとだけ試してみて、効果が実感できたら取り入れてみるのをオススメします。
それでは、引き続きLINEやSNSでもよろしくお願いします。