こんにちは、20年以上のサーフィン経験を持つヒガシーサーです。ビーチアクセスのテストライダー・開発チーム参加者として、今回は初心者に最適なm-softシリーズの「m-soft 7’0″ ワックスフリー」を徹底レビューします。このボードを6ヶ月間、様々な波質で試乗した実体験をもとに、その特徴と使用感を詳しく解説します。

このレビューでは以下の疑問にお答えします:
- このボードはどんなサーファーに最適なのか
- m-soft 6’0″や8’0″との違いは何か
- 実際の使用感とパフォーマンスはどうか
- 初心者が購入する際の注意点は何か
シリーズ | m-softシリーズ(エントリーモデル) |
サイズ | 7’0″ x 22 1/2″ x 3 3/8″ (213cm x 57cm x 8.6cm) |
ボリューム | 68L |
重量 | 約4.0kg |
構造 | EPSコア、2本ストリンガー |
フィン | ソフトトライフィン(固定式) |
価格 | ¥43,800(税込) |
カラー | White/Yellow、White |
目次
メリットとデメリット
- 適度な浮力と安定性:68Lの十分なボリュームで波のキャッチが容易
- 軽量設計:約4.0kgと軽量で、子供や女性でも持ち運びやすい
- 安全性の高さ:ソフトデッキとレールで初心者でも安心
- ワックスフリー:手間なく使え、車内が汚れない便利さ
- コストパフォーマンス:エントリーモデルながら十分な性能と耐久性
- 大柄な方には不向き:体重60kg以上の方には浮力不足の可能性
- 操作性の限界:固定式ソフトフィンによるターン性能の制約
- 風の影響を受けやすい:軽量のため強風時のコントロールが難しい
- 上達後の限界:スキルアップに伴い性能不足を感じる場合も
適したサーファーと波のコンディション
m-soft 7’0″ ワックスフリーは、特に以下のような方に最適なソフトボードです。

アキ
サーフィン始めたいんですけど、身長160cmで体重50kgくらいの男性には何サイズのボードがいいんですか?初めてなのでできるだけ乗りやすいやつがいいんすけど…

AI先生
その体格なら、m-soft 7’0″が最適だ。8’0″だと扱いにくく、6’0″では安定性に欠ける。7’0″の68Lは体重50kgの方に適切な浮力を提供する。また、軽量なので持ち運びにも困らない。サーフスクールでの経験がない初心者なら、最初はm-soft 8’0″から始めるのも一つの選択肢だ。
最適なユーザープロフィール
- 体格:身長150〜165cm、体重40〜60kg程度の小柄な方
- 年齢層:中学生〜大人まで(特に女性や軽量の男性)
- 経験レベル:初心者からステップアップ初期段階
- 使用目的:サーフィン入門、スクール卒業後の最初の自分ボード
最適な波のコンディション
このボードは以下のような波のコンディションで最高のパフォーマンスを発揮します:
- 波のサイズ:膝〜腹サイズの小波〜中波
- 波の形:ゆるやかなブレイク、クローズアウトしない波
- 風の条件:無風〜微風条件(強風時は操作性が低下)
- 混雑状況:空いたポイント(初心者向けビーチブレイク)
膝〜腹サイズの穏やかな波で使用した場合、波のキャッチが非常に容易で、テイクオフ後の安定性も高いことが特徴です。特に、軽量なボディのため、小波でも前に進む推進力があります。一方で、胸以上のサイズや風が強い日は、軽量さゆえにコントロールが難しくなるため注意が必要です。
構造と設計の特徴
m-soft 7’0″ ワックスフリーは、初心者にやさしい設計ながらも、十分な耐久性と性能を併せ持つソフトボードです。以下にその主要な構造と設計面の特徴を解説します。
コアと基本構造

m-soft 7’0″の心臓部は高密度EPSフォームコアです。ハードボードや上位モデルのようなグラスファイバーレイヤーはありませんが、2本のウッドストリンガーを採用することで強度と剛性を確保しています。これにより、適度なフレックス(しなり)と耐久性のバランスを実現しています。
デッキ面(上面)はワックスフリー仕様の4mm厚IXPEフォームで、滑り止め加工が施されており、従来のサーフボードのようにワックスを塗る必要がありません。ボトム面(下面)はHDPEフォームを使用しており、滑りの良さと耐久性を両立しています。
シェイプとロッカー
初心者がテイクオフしやすく、安定感のあるライディングが可能になるよう設計されています。アウトラインは比較的ワイド(幅広)で、中央部の幅が22 1/2インチあるため、パドリング時の安定性と浮力を確保しています。
ロッカー(ボードの反り)は、ノーズ(前部)が適度に反っており、波のキャッチ時に潜りにくい設計です。テール(後部)は比較的フラットで、安定性とスピードを重視しています。このロッカーバランスにより、初心者でも波に乗りやすく、ライディング中のコントロールがしやすい特性を持っています。
フィンセットアップ
固定式のソフトトライフィンを採用しています。柔らかい素材で作られたこれらのフィンは、初心者が誤って衝突したときの怪我のリスクを低減します。フィンの配置はスタンダードなトライフィン(スラスター)で、安定性とコントロール性のバランスを重視しています。
フィンボックスが搭載されていないため、フィンの交換や調整はできませんが、初心者のうちはソフトフィンでも十分なパフォーマンスを発揮します。上達してフィンの性能を求めるようになった段階では、ボード自体のグレードアップを検討するタイミングかもしれません。
実際の使用感とパフォーマンス
6ヶ月間にわたり様々な波質でテストした結果に基づき、m-soft 7’0″の実際のパフォーマンスを評価します。
パドリングと波のキャッチ
パドリングのしやすさは、このボードの最大の魅力の一つです。68Lという十分なボリュームと幅広のアウトラインにより、浮力が高く安定性があります。小柄な女性やティーンエイジャーでも、少ない力で前進できます。
波のキャッチに関しては、膝〜腹サイズの小波でも非常に容易です。適度なノーズロッカーにより、パールする(ノーズが潜る)リスクが低く、初心者でも安心してテイクオフにチャレンジできます。ただし、体重60kg以上の方では、同じm-softシリーズでも8’0″モデル(85L)の方が波のキャッチが容易になるでしょう。
ライディング感覚
テイクオフ後のライディングは、初心者にとって扱いやすい安定感があります。7フィートという長さと約4kgという軽量さのバランスがちょうど良く、小柄な方でもボードをコントロールしやすくなっています。
足元の安定感があり、初めての直進ライディングや緩やかなボトムターンの練習に最適です。特に波のトップまで上がって滑走する基本的な動きの習得に向いています。

アキ
ターンとかもできるんですか?なんかYouTubeとかでかっこいいターンしてるの見てて、自分もそういうのやってみたいんですけど、このボードじゃ無理なんすかね?

AI先生
基本的なターンは十分可能だ。特に緩やかなボトムターンやカットバックの入門練習に適している。ただし、ソフトフィンの性能限界とボードの構造上、急激なターンや鋭いカットバックなどの高度なマニューバーは難しい。まずは直進とシンプルなターンをマスターし、それからより反応性の高いボードへステップアップすることを推奨する。
限界と注意点
テスト中に見つかった主な制限事項は以下の通りです:
- 風の影響:軽量設計のため、風が強い日はコントロールが難しくなります
- 大きな波での限界:胸以上のサイズになると操作が難しくなります
- ターン性能の制約:固定ソフトフィンのため鋭いターンには限界があります
- 上達後の限界:スキルが向上すると性能不足を感じる可能性があります
他モデルとの比較
ビーチアクセスの他のモデルとの比較を通じて、m-soft 7’0″の位置づけをより明確にします。
m-softシリーズ内での比較
モデル | サイズ・ボリューム | 適したユーザー | 特徴 |
---|---|---|---|
m-soft 6’0″ | 6’0″ x 21″ x 3 1/8″ 52L | 子供・低身長の方 〜50kg | 最も軽量で扱いやすい 安定性はやや低い |
m-soft 7’0″ | 7’0″ x 22 1/2″ x 3 3/8″ 68L | 小柄な初心者 40〜60kg | バランスの良さ 扱いやすさと安定性 |
m-soft 8’0″ | 8’0″ x 23 1/2″ x 3 1/2″ 85L | 一般的な体格の初心者 60〜80kg | 最も安定性が高い 波のキャッチが最も容易 |
m-soft 7’0″は、同シリーズの中で「ちょうど良いサイズ」と言えるモデルです。6’0″モデルより安定性と波のキャッチ力に優れ、8’0″モデルより機動性があり扱いやすいという特徴があります。特に小柄な女性や中学生など、中間的な体格の初心者に最適です。
Standardシリーズとの比較
m-soft 7’0″と近いサイズであるStandard 7’2″ ミッドレングス(56L)と比較すると以下のような違いがあります:
- 構造と耐久性:Standardシリーズはファイバーグラス補強があり耐久性が高い
- パフォーマンス:Standardシリーズはより高いターン性能と反応性を持つ
- 価格:m-softシリーズの方が約18,000円安価
- 重量:m-softシリーズの方が約2kg軽い
- 初心者適性:m-softシリーズの方が純粋な初心者向き
サーフィンを始めたばかりの方や、予算を抑えたい方にはm-soft 7’0″が適しています。一方、多少のスキルがあり、長く使えるボードを探している方には、Standard 7’2″がおすすめです。
メンテナンスと保管方法
m-soft 7’0″を長く良い状態で使い続けるためのメンテナンスと保管のポイントをご紹介します。
使用後のケア
- 真水での洗浄:使用後は必ず真水でしっかりと洗い、塩分を落とします
- 適切な乾燥:直射日光を避け、風通しの良い日陰で乾燥させます
- フィンのチェック:フィンに損傷や緩みがないか定期的に確認します
- 表面の点検:ワックスフリーデッキに傷や劣化がないか確認します
保管方法
EPSコア構造のソフトボードは、適切な保管が特に重要です:
- 水平保管:必ず平らな面に水平に置くか、専用ラックを使用
- 温度管理:直射日光や高温の場所(車内など)での保管は厳禁
- 重量物の回避:ボードの上に重いものを置かない
- 湿気対策:湿度の高い場所での長期保管は避ける
よくある質問
Q
体重65kgの男性には、このボードでは小さいですか?
A
はい、体重65kgの方には浮力不足の可能性があります。同じm-softシリーズなら8’0″モデル(85L)、より本格的なボードをお探しならStandard 7’2″ミッドレングス(56L)がおすすめです。一般的に、初心者の場合は体重の約1.5倍のリッター数(L)が適切と言われています。
Q
ワックスフリーの効果はどのくらい持続しますか?
A
一般的な使用状況で1〜2年程度は十分な滑り止め効果が持続します。ただし、使用頻度や保管状態によって異なります。効果が薄れてきたと感じたら、前方部分(胸あたり)にデッキパッドを追加するのも良い方法です。ワックスフリー面は適切に洗浄・保管すれば、従来のワックスと比べて大幅にメンテナンスの手間が少なくなります。
Q
フィンは交換できますか?
A
いいえ、m-softシリーズは固定式のソフトフィンを採用しており、交換はできません。これは初心者の安全性を重視した設計です。フィンの性能にこだわりたい場合は、フィンボックスを備えたStandardシリーズやHSシリーズの検討をおすすめします。ただし、初心者のうちはソフトフィンでも十分なパフォーマンスを発揮できます。
Q
リーシュコードはどのタイプが適していますか?
A
7’0″のボードには、7〜8フィート(約2.1〜2.4m)程度のアンクルタイプのリーシュコードがおすすめです。初心者向けには、太めの6〜7mm程度の太さのものが安心です。特に柔らかいコイルタイプは扱いやすく、初心者に適しています。リーシュコードはボードに付属していないため、別途購入する必要があります。
Q
どのくらいの期間このボードを使えますか?
A
サーフィン頻度や上達度によりますが、一般的な初心者が月に4〜8回程度使用する場合、約1〜2年は十分に活用できます。適切なメンテナンスと保管を行えば、耐久性は向上します。ただし、サーフィンスキルが向上し、より鋭いターンなどを求めるようになった時点で、次のステップのボードを検討するタイミングかもしれません。家族で複数の方が使用するなら、さらに長く活用できるでしょう。
まとめ:m-soft 7’0″ ワックスフリーは小柄な初心者の最初の一枚に最適
ビーチアクセス m-soft 7’0″ ワックスフリーは、小柄な初心者がサーフィンを始めるのに最適なソフトボードです。十分な浮力と安定性を持ちながら、軽量で扱いやすいという優れたバランスを実現しています。
- 身長150〜165cm、体重40〜60kg程度の小柄な初心者
- サーフスクール卒業後、最初の自分ボードを探している方
- 軽量で持ち運びやすいボードを求める女性サーファー
- コストパフォーマンスを重視する方
このボードの真価は、その扱いやすさにあります。初心者が最初につまずきやすいパドリングやテイクオフが比較的容易で、サーフィンの基本動作を習得するのに適した設計です。また、ワックスフリー仕様により、メンテナンスの手間が大幅に削減されている点も魅力です。
一方で、上達に伴い、より高度なマニューバーを試みるようになった場合には物足りなさを感じる可能性があります。しかし、それはむしろ成長の証であり、次のステップへ進む時期を示すサインと捉えることができます。
価格面でも手に入れやすく、サーフィン入門機として非常にコストパフォーマンスに優れています。特にビーチアクセスの5%OFFクーポンを利用すれば、さらにお得に購入できます。
小柄な初心者がサーフィンを始める際の最初の一枚として、ビーチアクセス m-soft 7’0″ ワックスフリーは非常におすすめできるモデルです。
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