サーフボードのボリューム早見表|100本テストした適正リッター数の選び方

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「自分に合うサーフボードの適正ボリューム(リッター数)が知りたい」——そう思って調べると、必ず体重×レベルの計算式にたどり着きます。

ただ、SNSで1,000人近くのサーファーのボード相談に答えてきた経験からすると、この計算で出た数値が実際の自分に合っていないと感じている方が非常に多い。

この記事では、まず診断ツールでサーフボードの適正ボリュームをすぐに確認できるようにしています。そのうえで、なぜ従来の計算がミスマッチを起こすのか、100本以上のテストボードのデータ分析と開発現場で得た知見をもとに解説します。

適正ボリューム診断ツール

体重・レベルだけでなく、年齢・サーフィン頻度・波質・波キャッチの状況を含む9つの質問から、あなたの現実的な適正ボリュームを導き出します。ショートボード・ハイブリッド・ミッドレングスそれぞれの目安ボリュームを表示します。

診断結果はあくまで参考値です。このページからボリューム診断ができます。

サーフボードボリューム診断ツール

なぜ「体重×レベル」の計算では合わないのか

Webで検索できる適正ボリューム計算のほぼすべてが、判断軸を「体重」と「レベル」の2軸に絞っています。

この計算が前提としているのは競技サーフィン・10〜20代・ショートボードという条件です。この前提から外れるサーファーに対して、計算値は構造的にずれてしまいます。

ボリュームと浮力は別物:開発現場でわかったこと

そもそも、多くのサーフショップや量販店が説明していない重要な事実があります。

サーフボードのボリューム(リッター数)と浮力はイコールではありません。

ソフトボードブランドとEPSサーフボードブランドの開発に携わる中で、これを実感として理解しました。ボリューム表記はシェイプ後の完成ボード形状の体積です。現代のサーフボードはAkuShaper・Shape3dなどのCADソフトで設計され、この設計データからソフトウェアが自動計算したリットル数が表記されます。同じ30Lであれば、PU素材でも・EPSでも・ソフトフォームでも、同じ形状にシェイプされていることを意味します。

しかし加工後の重さは素材によって大きく変わります。EPSはPUより軽く、ソフトフォームはまた異なります。アルキメデスの原理が示す通り、浮力とは「流体の中にある物体が受ける上向きの力」であり、物体の重さが変われば当然、水中での挙動も変わります。

ただし、同じ素材・同じジャンル内で比較する場合、ボリューム数値は実用的な目安として機能します。この記事の診断ツールと早見表はその前提で設計しています。

ボリュームと浮力の違い

  • ボリューム:シェイプ後の完成ボード形状の体積(リットル)。同じ形状なら素材が変わっても数値は同じ
  • 浮力:水中で受ける上向きの力。素材・加工・重さによって変わる
  • 同じ30Lでも:PU・EPS・ソフトフォームでは体感浮力が全く異なる

「そのボードの浮力いくら?」「30Lぐらいです」という会話はよくありますが、これは根本的に質問と回答が噛み合っていません。ボリューム(体積)を答えているのに、浮力(力)について聞かれているからです。

だからこそボリュームという数字は、知っておくと便利な目安ではあっても、それだけで乗り味や適性を判断できる指標ではないのです。

ヒガシーサーの実例:計算値と実際に合うボリュームの差

自分自身を例として示します。サーフィン歴20年以上・40代・レベルは中上級(NSA2級に近い水準)・体重55kg前後です。

一般的な適正ボリューム計算ではこのスペックで22L前後が表示されます。そのリッター数のショートボードは乗れなくはありません。ただ40代でそこまでハイパフォーマンスなボードに乗っても楽しくないし、関節への負担が大きい。

実際にパフォーマンスが高く、純粋に楽しいと感じるボリュームはショートボードで28L前後、最も調子がいいのは30L前後のEPSサーフボードです。

計算値と実際の差(ヒガシーサーの場合)

  • 体重55kg・中上級・40代・週1〜2回
  • 計算上の適正ボリューム:22L前後
  • 実際に一番調子いいボリューム:28〜30L(+6〜8L)

年間200本以上のサーフボードの販売に関わり、100本以上のテストボードでデータを取ってきた経験からも、この「計算値と実感のずれ」は40代以降のサーファーに非常に多く見られます。

本当に合うボリュームを決める5つの要素

nanazero ミッドレングス mid07 パフォーマンスツイン

日本最大級のサーフィンオンラインスクール「コレクトサーフ」で科学的なサーフボード理論を学び、開発・テストライダーとして現場を経験して見えてきた、適正ボリュームを左右する要素は5つあります。

① 体重

基本軸です。ただし体重が同じでも身長・体型・筋肉量によって水上での挙動は異なります。数値はあくまで出発点です。

② レベル

テイクオフの質・波のパワーゾーンをどれだけ使えるかで判定します。ただし一般的な計算で使われるレベル区分は競技基準で設定されているため、日本人の一般サーファーは自分の実力より1段階下で判定するのが現実的です。

③ 年齢

体力・関節の可動域・疲労回復力は年齢とともに変化します。同じレベルでも40代と20代では合うボリューム帯が変わります。40代で+5L、50代以上で+10L程度を基準値に上乗せするのが目安です。

④ サーフィン頻度

月1〜2回のサーファーと週3回以上のサーファーでは、筋力・バランス感覚の維持量が大きく異なります。頻度が低いほど浮力に余裕を持たせることで、毎回のサーフィンを安定させやすくなります。

⑤ 波質・ボードジャンル

厚くてゆっくりした波ではより浮力が必要で、掘れたパワーのある波ではボリュームを抑えた方がコントロールしやすくなります。またショートボード・ハイブリッド・ミッドレングスではそれぞれ求める浮力量がそもそも異なるため、ジャンルをまたいで同じ計算式を使うことは適切ではありません。

よくある質問

Q. サーフボードのボリュームと浮力は同じですか?

A. 異なります。ボリュームはシェイプ済みの完成ボード形状の体積(リットル)で、CADソフトが設計データから算出した値です。同じ設計形状なら素材が変わっても数値は同じになります。浮力は水中で受ける上向きの力で、素材・加工・重さによって変わります。同じ30LでもPU・EPS・ソフトフォームでは体感浮力が全く異なります。ただし同じ素材・同じジャンル内で比較する場合、ボリューム数値は実用的な目安として機能します。

Q. 適正ボリュームの計算結果が実感と合わない気がするのはなぜですか?

A. 一般的な計算は競技サーフィン・若年層・ショートボード前提で設計されており、判断軸が体重とレベルの2軸のみです。年齢・頻度・波質・ボードジャンルを考慮しないため、週末サーファーや40代以降の方には構造的にミスマッチが起きやすくなっています。

Q. 40代になったらボリュームを上げるべきですか?

A. 多くの場合おすすめします。計算上の適正より5〜8L多めを選ぶことで、波数が増え・疲れにくく・ライディングを楽しめる時間が長くなります。「計算では合っているはずなのに楽しくない」という方はまずボリュームを見直してみてください。

Q. ミッドレングスやハイブリッドボードの適正ボリュームはどう考えればいいですか?

A. ショートボード基準の計算値よりハイブリッドで+4〜10L、ミッドレングスで+10〜18Lが目安です。ジャンルが変われば求める浮力量が根本的に変わるため、ショートボード前提の計算式をそのまま使うことは適切ではありません。上の診断ツールではジャンル別に結果を表示しています。

Q. 手元のサーフボードのリッター数の調べ方は?

A. ボードに記載されているCL値(Cubic Liter)を確認してください。記載がない場合はメーカーサイトやショップへの問い合わせが最も正確です。長さ・幅・厚みから概算する方法もありますが、ロッカーや形状の違いで誤差が生じます。

ボードについて相談したい方へ

診断ツールで結果は出たけど、「自分のケースに本当に合っているか確認したい」「ボード選びで失敗したくない」という方は、公式LINEからご相談ください。

SNSで1,000人近くのサーファーのボード相談に答えてきた経験をもとに、あなたのレベル・体重・波質・ライフスタイルに合わせた具体的なアドバイスをします。

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【参考】年代・体重・レベル別 適正ボリューム早見表

診断ツールが面倒な方向けに、代表的なパターンの目安ボリュームを年代別にまとめました。年齢・頻度を加味した概算値です(基準:サーフィン頻度 月1〜2回)。正確な数値は上の診断ツールでご確認ください。

10〜20代

体重 レベル ショートボード ハイブリッド ミッドレングス
50kg 初級 33〜37L 37〜43L 43〜51L
50kg 中級 24〜27L 28〜33L 34〜42L
50kg 中上級 20〜23L 24〜28L 30〜37L
60kg 初級 39〜44L 43〜50L 49〜59L
60kg 中級 29〜32L 33〜38L 39〜47L
60kg 中上級 24〜27L 28〜33L 34〜42L
70kg 初級 46〜51L 50〜58L 56〜67L
70kg 中級 34〜38L 38〜44L 44〜54L
70kg 中上級 28〜31L 32〜37L 38〜46L
80kg 初級 52〜58L 56〜65L 62〜74L
80kg 中級 38〜43L 42〜49L 48〜58L
80kg 中上級 31〜35L 35〜41L 41〜50L

30代

体重 レベル ショートボード ハイブリッド ミッドレングス
50kg 初級 35〜39L 39〜45L 45〜53L
50kg 中級 26〜29L 30〜35L 36〜44L
50kg 中上級 22〜25L 26〜31L 32〜39L
60kg 初級 41〜46L 45〜52L 51〜61L
60kg 中級 31〜35L 35〜41L 41〜50L
60kg 中上級 26〜29L 30〜35L 36〜44L
70kg 初級 48〜54L 52〜60L 58〜69L
70kg 中級 36〜40L 40〜46L 46〜56L
70kg 中上級 30〜34L 34〜40L 40〜49L
80kg 初級 55〜61L 59〜68L 65〜77L
80kg 中級 41〜46L 45〜52L 51〜62L
80kg 中上級 34〜38L 38〜44L 44〜53L

40代

40代は体力・関節負担・回復力の変化を考慮して、20代の数値より全体的に+5L程度多めに設定しています。

体重 レベル ショートボード ハイブリッド ミッドレングス
50kg 初級 38〜42L 42〜48L 48〜57L
50kg 中級 29〜32L 33〜38L 39〜47L
50kg 中上級 25〜28L 29〜34L 35〜43L
60kg 初級 45〜50L 49〜57L 55〜66L
60kg 中級 34〜38L 38〜44L 44〜54L
60kg 中上級 29〜33L 33〜39L 39〜48L
70kg 初級 52〜58L 56〜65L 62〜74L
70kg 中級 39〜44L 43〜50L 49〜60L
70kg 中上級 33〜37L 37〜43L 43〜52L
80kg 初級 59〜65L 63〜73L 69〜82L
80kg 中級 44〜49L 48〜56L 54〜65L
80kg 中上級 37〜42L 41〜48L 47〜57L

50代以上

50代以上は40代からさらに+5L程度多めに設定しています。楽しく・長く・疲れにくいサーフィンを最優先した目安値です。

体重 レベル ショートボード ハイブリッド ミッドレングス
50kg 初級 43〜47L 47〜54L 53〜63L
50kg 中級 33〜37L 37〜43L 43〜52L
50kg 中上級 29〜33L 33〜39L 39〜48L
60kg 初級 51〜57L 55〜64L 61〜73L
60kg 中級 39〜44L 43〜50L 49〜60L
60kg 中上級 34〜38L 38〜44L 44〜54L
70kg 初級 59〜65L 63〜73L 69〜82L
70kg 中級 45〜50L 49〜57L 55〜67L
70kg 中上級 38〜43L 42〜49L 48〜58L
80kg 初級 66〜73L 70〜81L 76〜90L
80kg 中級 50〜56L 54〜63L 60〜72L
80kg 中上級 43〜48L 47〜55L 53〜64L

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サーフギア選びの全体像を知りたい方は「サーフギア完全ガイド|道具選びの全知識を体重・レベル別に解説」もあわせてご覧ください。

ヒガシーサー

ヒガシーサー

ブロガー/クリエイター/サーフボード開発/テストライダー

サーフィン歴20年、Beach Access・nanazeroのテストライダー、サーフボード・サーフスケート開発チーム。19年間も上達できなかったが、オーストラリアの科学的メソッドで上達。その経験を軸にブログ・SNSで一般サーファーのためのサーフィン上達方法、楽しみ方を共有している。SNS総フォロワー6.5万人。

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