サーフボードを買うとき、ボリュームをどう計算すればいいか迷いませんか。
「体重×0.6」とか「体重×レベル係数」とか、いろんな計算式が出てきます。でも実際に買ってみると、なんか違う、という感覚になることがある。
その理由があります。ボリュームは体重とレベルだけでは決まらないからです。この記事では、本当に合うボリュームを選ぶための考え方を書きます。
この記事でわかること
- ボリュームと浮力の違い
- 体重×レベルの計算式が外れやすい理由
- 本当に合うボリュームを決める5つの変数
- 年代別・体重別のボリューム早見表
目次
ボリュームと浮力は、別のものです
まず、ここから整理します。
ボリュームとは、ボードを成形する前のフォーム素材の体積(リットル数)のことです。加工前の数値なので、素材が違っても同じ体積なら同じ数値が表示されます。
浮力は別の話です。水中で物体が受ける上向きの力(アルキメデスの原理)で、素材や加工後の重さによって変わります。
同じ30Lでも、PU・EPS・ソフトフォームでは体感浮力がまったく違います。
たとえばウッドスキンはEPSより軽くて、同じボリューム表記でも浮力を強く感じます。だから「30Lのボード」と言ったときに、それが本当に浮力30L分かどうかは、素材によって変わってくるんです。
ただし、同じ素材・同じジャンル内で比べるなら、ボリューム数値は実用的な目安として使えます。この記事の早見表は、その前提で設計しています。
なぜ体重×レベルの計算式は外れやすいのか
よく使われる計算式は悪くないです。
ただ、その計算式は「競技サーフィン・若い年齢・ショートボード」を前提に作られていることが多い。週末に海に行く30代・40代のサーファーには、構造的にミスマッチが起きやすい設計になっています。
具体的に言うと。体重60kgの初級者を計算式に当てはめると、適正ボリュームは「36〜40L前後」と出ることが多い。でも週末サーファーで、40代で、ミッドレングスを選ぶなら、50〜60Lくらいが実感として合っていることがあります。
計算値より10〜20L多い、ということが普通に起きます。
本当に合うボリュームを決める5つの変数
体重とレベルだけでは足りない。
残りの3つがあります。
- ① 体重 — 基本の出発点。体重が増えるほどボリュームも増やす
- ② レベル — テイクオフの安定度・波のパワーゾーンを使えるか。自己評価は1段階下で判定する方が合いやすい
- ③ 年齢 — 体力・関節可動域・疲労回復力の変化。40代は+5L、50代以上は+10Lが目安
- ④ サーフィン頻度 — 月1〜2回と週3回では筋力・バランス感覚の維持量が違う。頻度が低いほどボリュームを増やす
- ⑤ 波質・ボードジャンル — 厚い波・ミッドレングスほど浮力が必要。ショートボードの計算値から+10〜18Lが目安
この5つを組み合わせて考えると、計算式とは違う数値に着地することが多いです。
40代・週1〜2回の体重別ボリューム早見表
週末サーファーが一番参考にしやすい、40代・月4〜8回(週1〜2回)基準の早見表です。
| 体重 | レベル | ショートボード | ミッドレングス |
|---|---|---|---|
| 50kg | 初級 | 38〜42L | 48〜57L |
| 50kg | 中級 | 29〜32L | 39〜47L |
| 60kg | 初級 | 45〜50L | 55〜66L |
| 60kg | 中級 | 34〜38L | 44〜54L |
| 70kg | 初級 | 52〜58L | 62〜74L |
| 70kg | 中級 | 39〜44L | 49〜60L |
| 80kg | 初級 | 59〜65L | 69〜82L |
| 80kg | 中級 | 44〜49L | 54〜65L |
10〜20代・30代・50代以上の早見表や、9項目の詳細診断はサーフボードボリューム診断ツールをご利用ください。
わたしの実例:55kg・中級・40代・週1〜2回
参考までに、わたしの場合を書きます。
体重55kg・中級・40代・週1〜2回。計算式で出てくる適正ボリュームは「22L前後」になることが多いです。
でも実際に調子いいのは、ジャンルによって全然違います。
- ショートボード: 28L
- ハイブリッド: 30L前後
- ミッドレングス: 35〜40L前後
計算値の22Lよりどれも多いです。ミッドレングスに至っては倍近い。
最初に計算値通り22L前後のボードを選んだとき、パドルが追いつかない日が続きました。海から上がるたびに疲弊していた。そのあと少しずつボリュームを上げていって、MID02の6’8″(35〜38L)に乗ったとき、体がやっとボードについていけた感覚がありました。
この数値は、nanazeroとBeach Accessで100本以上テストしながら、自分の感覚とすり合わせてきた結果です。同じ体重・レベルの人でも、頻度や波質が違えば合う数値は変わります。あくまで参考として読んでください。
週末サーファーは計算値より多めが合いやすい理由
週1〜2回のサーファーに計算式の適正値を選ぶと、パドルが遅くなりやすいです。
毎日練習しているサーファーは、筋力とバランス感覚がベースとして維持されている。計算値は、そういう人を基準にしていることが多い。週末サーファーには、その前提が合わない場合があります。
ボリュームを多めにすると、波キャッチが早くなります。疲れにくくなります。乗れる波数が増えます。楽しめる時間が長くなります。
「適正値より多いと上手くならない」という話は、毎日海に入れる環境の人の話です。
週末サーファーにとっては、波数を増やすことの方が上達につながることが多い。計算値に縛られすぎる必要はないと思っています。
ボード選びの全体的な考え方についてはサーフボード選び方ガイドにまとめています。ボリュームだけでなく、長さ・形状・素材の選び方もあわせて参考にしてみてください。
ミッドレングスでのボリュームの実感値に興味があれば、nanazero MID01・MID02 長期使用レポートも参考にしてください。実際に乗り続けてきたボリューム別の体感を書いています。
よくある質問
サーフボードのボリュームはどう計算すればいいですか?
体重・レベル・年齢・サーフィン頻度・ボードジャンルの5変数で決まります。体重×レベルだけの計算式は週末サーファーや40代以降には合いにくいことがあります。上の早見表か、診断ツールを使って確認してみてください。
ボリュームが大きすぎるとどうなりますか?
パドルが安定しやすくなり、波キャッチが早くなります。一方で、ターンの細かい操作がしにくくなる場面もあります。ただし週末サーファーの場合は、多少大きめの方が波数が増えて楽しめることの方が多いです。
初心者はどれくらいのボリュームを選べばいいですか?
体重・年代・頻度によって変わりますが、上の早見表を目安にしてください。迷ったら早見表の上限値に近い方を選ぶ方が、最初は楽しみやすいです。慣れてきたら少し落としていけます。
