ミック・ファニングとは?経歴・サメ遭遇と使用ボード(MFソフトボード)解説

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MICK FANNING アイキャッチ

この記事でわかること

  • ミック・ファニングの経歴と3度の世界タイトル
  • 生中継中のサメ遭遇(2015年J-Bay)の真相
  • 人気のMFソフトボード(ビースティ等)の特徴と代表モデル

ミック・ファニングは、スピードとパワーを基調とした高速サーフィンで知られる、オーストラリアの元プロサーファーです。3度の世界チャンピオンであり、引退後はソフトボードブランド「MFソフトボード」でも知られています。各社のソフトボードに乗ってきた実践者として、人物と道具の両面から整理しました。

ミック・ファニングとは?経歴と3度の世界タイトル

ミック・ファニング(本名マイケル・ユージーン・ファニング)は、1981年生まれのオーストラリア出身。「White Lightning(白い稲妻)」という異名で呼ばれた、レギュラーフットのサーファーです。

2002年からトップツアーで戦い、世界チャンピオンに3度輝きました。タイトル獲得は2007年・2009年・2013年で、その速く力強いサーフィンは、この時代を代表するスタイルのひとつです。2018年に現役を引退しています。

初戴冠は2007年。当時の絶対王者だったケリー・スレーターらを抑えての世界一でした。2007年から2013年まで、6年のあいだに3度も頂点に立った息の長さも、この選手の強さを物語っています。ライバルたちと競い合いながら第一線を走り続けたキャリアは、多くのサーファーの記憶に残っています。

わたしがサーフィンを始めた2000年代、ミック・ファニングは常にお手本でした。ビデオを止めては、あのスピードとターンの深さを何度も見返していたのを覚えています。真似しようとしても、まるで別物にしかならなかったのですが。

生中継中のサメ遭遇|2015年J-Bayの真相

ミック・ファニングを語るうえで欠かせないのが、2015年7月19日の出来事です。南アフリカ・ジェフリーズベイ(J-Bay)で行われた大会の決勝が始まった直後、彼のすぐ後ろにサメが現れました。

これがWSLの生中継で世界中に流れました。ファニングはサメを殴り、ボードを盾にして応戦。リーシュコードは噛み切られましたが、本人は無傷で生還しています。決勝は中止となり、対戦相手とともに2位扱いとなりました。サーフィン史でもっとも衝撃的な生中継の瞬間のひとつとして語り継がれています。

この映像は世界中で報じられ、サーフィンと自然、そして海に出るということの意味を、多くの人が改めて考えるきっかけにもなりました。それでもファニングは競技をやめず、その後もツアーの第一線で戦い続け、2018年に自らの意思で引退しています。恐怖の記憶と向き合いながら海に戻った姿もまた、多くのサーファーの心に残りました。

スピードとパワーのスタイル

ミック・ファニングのサーフィンは、スピード・パワー・フローのベンチマークと評されてきました。異名の「白い稲妻」どおり、波の上を走り抜けるような速さと、レールをしっかり入れた力強いターンが持ち味です。

ロブ・マチャドのような「脱力・流れ」の系譜とはまた別の魅力で、こちらは「速さと強さ」で人を惹きつけるタイプです。憧れて真似したくなる選手が、脱力系と加速系のどちらにもいるというのは、サーフィンの面白いところだと思います。自分がどちらに惹かれるかで、選ぶ板やフィンの方向性も変わってきます。

ファニングのフィンが「ドライブ(前へ押し出す力)重視」で設計されているのも、このスタイルと地続きです。速さと強さを支えるには、レールをしっかり入れて水をつかむセッティングが要る。選手の乗り方と道具の狙いがつながって見えると、自分の道具選びのヒントにもなります。憧れの人の「なぜ」を知ることは、そのまま上達の入り口になると感じています。

MFソフトボードの特徴と代表モデル

引退の前後に、ミック・ファニングは自身のソフトボードブランド「Mick Fanning Softboards(MFソフトボード)」を立ち上げました。日本でも「ミックファニング ソフトボード」で検索されることが多い、人気のブランドです。

特徴は構造にあります。中身はEPS(発泡スチロール系の軽い芯材)で、外側をソフトなスキンで包んだ作り。一般的なソフトボードより、走りや反応を意識した性能寄りのソフトボードとして説明されています。ファミリーや初心者から中級者、小波での遊びまでを主眼に置いたラインナップです。

ラインナップは幅広く、定番のBeastieには、より初心者向けの「Super Soft」もあります。小〜中波を気軽に楽しむEugenie(ユージニー)や、乱れた波向けのAlley Cat(アリーキャット)など、コンディションや目的に合わせて選べるのが特徴です。デザイン面での評価も高く、見た目の良さも人気の理由になっています。

モデル特徴
Beastie(ビースティ)定番のファンボード。Super Softは最も初心者向け
Little Marley(リトルマーレー)小波・パワーのない波向けの、コンパクトで反応の良い板
Alley Cat(アリーキャット)ミッドレングス寄り。乱れたコンディション向け
MF×DHD Twin夏の遊び板。ツイン+スタビの「ツインスタビ」運用が可能

日本語でよく見る「ビースティ」「リトルマーレー」は上記のモデル、「ツインスタビ」はMF×DHD Twinのフィン構成を指します。

わたし自身、ソフテック、キャッチサーフ、ビーチアクセス、そしてMFと、各社のソフトボードに乗ってきました。正直に言うと、どれが一番ということはなく、目的で選ぶものです。小波で気軽に、なら選択肢は多いほどいい。ソフトボードの選び方全体は、ソフトボードの価格差の解説ソフテックの長期使用レビューもあわせて読むと、比較しやすくなります。

MFソフトボードは初心者に向いている?

結論から言うと、モデルとレベル次第です。ソフトボードといっても、各社で狙いはかなり違います。

MFソフトボードは、走りや反応を意識した性能寄りの作りです。そのため、小波を軽く楽しみたい中級者や、家族で気軽に乗りたい人には、はまりやすいと思います。一方で、これから始める人の最初の1本という観点では、軽さや反応の良さよりも、適度な安定感で選んだほうが上達は早い、というのがわたしの考えです。

各社のソフトボードを乗り比べてきて感じるのは、「ブランドの名前で選ぶより、自分のレベルと波に合わせて選ぶ」ほうが失敗が少ない、ということです。憧れの選手のブランドという入り口は素敵ですが、最後は目的で選んでください。自分に合う一本の全体像は、サーフボード完全ガイドで体重・レベル・波質別に整理しています。

使用フィンとハードボード(DHD・FCS)

ソフトボードとは別に、ミック・ファニングのハードボード(通常のサーフボード)を手がけてきたのは、オーストラリアの名門シェイパー、DHD(ダレン・ハンドリー)です。彼はDHDライダーとして長く活動してきました。

フィンでは、FCS IIにミック・ファニングのシグネチャーモデルがあります。ドライブ(前に押し出す力)を重視した、スピードとパワーのサーフィン向けのフィンです。「フィン」で検索するときは、このハード板用のシグネチャーフィンと、ソフトボードのツインスタビ運用は別物として見ると、迷いにくくなります。

DHDは、オーストラリアを代表するシェイパーのひとつとして知られています。トップ選手のハードボードを長年支えてきた作り手で、初心者向けというよりは、しっかり踏み込んで乗りたい人に向いた性格です。ソフトボードで気軽に入って、いずれハードボードでスピードを求めていく。そんな道筋の両端に、ミック・ファニングの名前があるのは面白いところです。憧れの選手を入り口に、自分の次の一本を考えてみるのもいいと思います。

ヌサドゥアで同じ波に入った話

一度だけ、バリ島のヌサドゥアで、ミック・ファニングと同じポイントに入ったことがあります。

同じ波の上にいると、力の入れどころがまるで違うことに打ちのめされました。わたしがずっと全身に力を込めているあいだ、彼は必要な一瞬だけ強く踏み込んでいる。速さの正体は、腕力ではなく「配分」なのだと、そのとき体で理解しました。

憧れの選手と同じ海を分け合った時間は、今も自分のサーフィンの原点のひとつになっています。上手い人の動きを近くで見られたことは、どんな教則よりも大きな学びになりました。あの一日があるから、いまも力の抜き方や配分を意識して海に入れています。

ミック・ファニングを一言でいうと

3度の世界王者で、生中継のサメ遭遇を無傷で切り抜けた「速さと強さ」の象徴。引退後はMFソフトボードで、その名前は初心者の海にも身近になりました。

よくある質問

ミック・ファニングは世界チャンピオンに何回なりましたか?

3回です。2007年・2009年・2013年に世界タイトルを獲得し、2018年に現役を引退しました。

サメに襲われた事件は本当ですか?

本当です。2015年7月、南アフリカのジェフリーズベイの決勝で、生中継中にサメと遭遇しました。ボードを盾に応戦し、本人は無傷で生還しています。決勝は中止となりました。

MFソフトボードのおすすめモデルはどれですか?

定番は幅広く使えるBeastie(ビースティ)、小波にはLittle Marley(リトルマーレー)です。目的で選ぶのが基本で、家族や初心者中心ならBeastie系、遊びの一本ならツイン系という選び方になります。

「ツインスタビ」とは何のことですか?

MF×DHD Twinというモデルの、ツインフィンに小さなスタビライザーを足したフィン構成を指します。小さい波ではツイン、少し大きくなったらスタビを足す、という使い分けができます。

ミック・ファニングは今、何をしていますか?

2018年の引退後は、ソフトボードブランドMFソフトボードの展開を軸に活動しています。フィンブランドとのシグネチャー契約なども続いています。

まとめ

ミック・ファニングは、スピードとパワーで一時代を築いた3度の世界王者であり、生中継のサメ遭遇を切り抜けた強さの象徴です。そして引退後は、MFソフトボードを通じて、その名前が初心者の海にまで届くようになりました。

選手としての物語と、いま自分が手に取れる道具が地続きになっているのは、彼のような存在ならではです。憧れを入り口にしつつ、最後は自分のレベルと波に合わせて選ぶ。それが遠回りに見えて、いちばん確かな道だと思います。気になったら、まずはソフトボードの選び方から比べてみてください。

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ヒガシーサー

ヒガシーサー

ブロガー/クリエイター/サーフボード開発/テストライダー

サーフィン歴20年、Beach Access・nanazeroのテストライダー、サーフボード・サーフスケート開発チーム。19年間も上達できなかったが、オーストラリアの科学的メソッドで上達。その経験を軸にブログ・SNSで一般サーファーのためのサーフィン上達方法、楽しみ方を共有している。SNS総フォロワー6.5万人。

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