サーフィン用ドローンの選び方|防水・自動追尾を5機の実機評価から判断

12 min
展開した状態のDJI Mini 4 Pro|サーフィン撮影に使うドローン

この記事でわかること

  • 用途別に、どのドローンを選べばいいかの結論
  • 海で飛ばす前に確認する機体登録と免許のこと
  • 実際に飛ばした5機の評価(うち3機は海で全損)
  • 防水ドローンHOVERAir Aquaの仕様と、私が評価を保留している理由

サーフィン向けのドローンは、空撮タイプ・自撮りタイプ・防水タイプの3つに分かれます。私はこれまで5機を飛ばし、そのうち3機を海で全損させました。実際に使った機体と、いま買うなら選ぶ機体を、失敗も含めて正直に書きます。

※本記事にはアフィリエイトリンクが含まれます。また、紹介するHOVERAir X1 Smartはメーカーからの製品提供(PR)を受けた機体です。評価は提供の有無に関わらず、自分が使った結果に基づいて書いています。価格は2026年8月11日時点・税込です。DJI/HOVERAirは各公式ストア、HOVERAir X1 SmartのみAmazonの価格を記載しています。

展開した状態のDJI Mini 4 Pro|サーフィン撮影に使うドローン

結論:サーフィン用ドローンは、用途で3つに分かれる

サーフィン用のドローン選びは、性能の高さで決まりません。「誰が操作するか」で決まります。

やりたいこと選ぶ機体価格(税込)重量/機体登録防水自動追尾私の使用
これから空撮機を買う(本命)DJI Mini 5 Pro106,700円〜249g/必要なしあり(操作者は必要)未使用
撮影を仕事にするDJI Air 3S150,480円〜100g超/必要なしあり(操作者は必要)未使用
陸で自分を一人で撮りたいHOVERAir X1 Smart(PR提供)73,920円99g/不要なしあり(操作者不要)使用中
自撮りの画質も上げたいHOVERAir X1 PRO79,980円〜191.5g/必要なしあり(操作者不要)未使用
水際・落水前提で撮りたいHOVERAir Aqua199,980円〜249g/必要IP67あり(操作者不要)未使用
(参考)私の主力機DJI Mini 4 Pro新品の流通は終了249g/必要なしあり(操作者は必要)30回以上

この表で唯一、答えが出しきれていないのが「水際」の行です。海の上を飛ばす以上、落ちる可能性はゼロにできません。私はそれを3回、身をもって確認しました。その3回の記録はドローンを海で3台沈めた話にまとめています。

海でドローンを飛ばす前に|機体登録・免許・飛ばせる場所

機種を選ぶ前に、ここを先に押さえてください。買ってから飛ばせないと気づくのが一番もったいないです。

  • 機体登録:100g以上の無人航空機は登録が義務です。2022年6月20日から始まり、登録していない機体は飛ばせません(国土交通省・無人航空機の登録制度)。
  • 免許(技能証明):持っていないと飛ばせない、というものではありません。飛ばし方や場所によって、許可・承認の要否が変わります。
  • 飛ばす場所のルール:重量とは別の話です。海岸には管理者がいる場所があり、自治体の条例もあります。ここは安全と法律の話なので、必ず公式の情報で確認してから飛ばしてください。

つまり「100g未満なら登録は不要」は正しいのですが、「100g未満なら何をしてもいい」ではありません。ここを混同したまま海に持っていく人が多いので、最初に書いておきます。

サーフィン用ドローンの選び方|5つの基準

カタログの数字をすべて追う必要はありません。海で使うなら、見るべき順番は決まっています。

1. 重量(100g未満なら機体登録が不要)

99gのHOVERAir X1 Smartは登録なしで飛ばせますが、249gのDJI Mini 5 Proは登録が必要です(HOVERAir公式)。手軽さを最優先するなら、この100gという線はかなり大きな分かれ目になります。

2. 風への強さ

海の上は、陸より風が回ります。しかも岸から沖へ出るほど、機体は遠く・低くなります。私が最初に沈めたMavic Mini(初代)は、風が強い日に岸まで戻ってこられませんでした。軽さと風への弱さは、そのまま裏表です。

3. 自動追尾があるか

一人で海に行く人には、ここが決定的です。自動追尾には2種類あります。送信機なしで機体が勝手に追いかけてくれるタイプ(HOVERAir X1 Smartなど)と、操作者がいる前提で被写体を追うタイプ(DJIの空撮機)です。前者なら一人で自分を撮れますが、後者は結局、誰かが送信機を持つ必要があります。仲間同士で撮り合うなら、追尾より操作の自由度のほうが効いてきます。

4. バッテリー

波は待ってくれません。いい波が続いているのにバッテリーで降ろす、という場面はかなり悔しいです。自撮り系の小型機は10分前後、空撮機は30分以上と、ここは機体のタイプで大きく差がつきます。

5. 濡れへの耐性

最後がこれです。ほとんどのドローンは防水ではありません。防水でない機体にとって、落水は故障ではなく全損です。回収できても、海水が入った機体はまず戻りません。私は3台とも回収に成功しましたが、3台とも復活しませんでした。

保険をあてにするのもおすすめしません。私は補償プランに加入していましたが、1年間のプランで、沈めたときには期間が終わっていました。補償は受けられていません。加入するなら、海で飛ばし続ける期間と補償が切れる時期が合っているかを先に確認してください。

実機5機のレビューと、次に買うならのおすすめ

ここからは、自分で飛ばした機体と、カタログを見ただけの機体をはっきり分けて書きます。

DJI Mini 4 Pro|私の主力機(249g・水没なし・新品流通は終了)

2024年から、サーフィンの商業撮影で30回以上飛ばしてきた機体です。画面一体型の送信機でスマホが不要になり、海辺での準備がひとつ減りました。縦撮影にも対応するので、ショート動画が中心の人にも向いています。一方で、波をズームで攻めるのは苦手で、海面すれすれは海水しぶきが飛ぶのでおすすめしません。詳しくはDJI Mini 4 Proの実機レビューに書きました。

ただし、この機体はすでに新品の流通が終わっています。これから買う人は、後継のMini 5 Proを見てください。私がMini 4 Proで感じていた画質の物足りなさが、そこで解消されています。

HOVERAir X1 Smart|自撮り専用の99g(PR提供・水没なし)

メーカーから2025年8月に提供を受けた機体です。手のひらから飛ばせて自動で追いかけてくれるので、送信機もスマホもいりません。99gなので機体登録も不要です。価格は73,920円です(Amazon・2026年8月11日時点)。ただし正直に書くと、画質は仕事で使う目線では物足りず、飛行時間も10分未満です。そして私は、海の上や水際ではこの機体を使っていません。非防水だからです。使いどころはサーフスケートや、ボードを持って歩くようなB-roll(本編の合間に差し込む補助映像)の素材になります。HOVERAir X1 Smartのレビューに、良い点と限界を分けて書きました。

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海に沈めた3機|Mavic Mini初代・Mavic Air 2・Air 2S

1台目のMavic Mini(初代)は、風に弱くバッテリーも短い機体でした。風の強い日に、岸まで戻る力が残らず着水しました。2台目のMavic Air 2と3台目のAir 2Sは、どちらも晴れて風の弱い日に、飛行中の不具合で高度が落ちて海に降りました。それぞれ別の海です。

3機を並べて分かったことがあります。風に弱い機体は風で落ち、風に強い機体でも不具合で落ちるということです。落ち方は違っても、非防水である限り結果は同じでした。詳しい経緯はドローンを海で3台沈めた話に書いています。

次に買うなら:DJI Mini 5 Pro(サーフィン撮影がメインの人)

いま新しく買うなら、私はこれを選びます。50MPの1インチセンサーになり、縦向き撮影にも対応しました。重量は249gのまま、飛行時間は最大52分(大容量バッテリー使用時)です。価格は本体106,700円から、画面一体型のDJI RC 2が付くFly Moreコンボが150,480円です(DJI公式ストア)。

ただし、Mini 4 Proへの私の不満は3つあり、Mini 5 Proが解くのはそのうち1つだけです。画質は解決します。バッテリーはAir 3Sの領域で、海面すれすれで濡らす怖さは防水機の領域です。買い替えで何が変わって、何が変わらないかは分けて考えたほうがいいです。

次に買うなら:DJI Air 3S(撮影を仕事にする人)

撮影を仕事の軸にするなら、最低でもこのクラスが欲しくなります。決め手はバッテリーです。公称45分は、波を待つ時間の長いサーフィン撮影では効きます。1インチのメインカメラに加えて70mmの中望遠を持つので、寄りの画も作れます。価格は送信機DJI RC-N3付きで150,480円から、Fly Moreコンボが188,100円です(DJI公式ストア)。

次に買うなら:HOVERAir X1 PRO(自撮り・Vlogメインの人)

X1 Smartで唯一つらかった画質が、上位機で改善されています。1/2インチセンサーで4K60fpsまで撮れるので、Smartの2.7Kとは差があります。価格は79,980円からです(HOVERAir公式)。

ただし注意点が2つあります。X1 PROは191.5gあり、100gを超えるので機体登録が必要です。X1 Smartのような「登録不要で気軽に」という手軽さは引き継がれません。そして非防水である点は変わりません。私がX1 Smartを海の上で使えなかった理由は、画質が上がっても解決しないということです。

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防水ドローンという選択肢|HOVERAir Aquaをどう見るか

最初に断っておきます。この機体を、私はまだ使っていません。だからレビューは書きません。ここに書くのは、公式が出している仕様と、3台沈めた人間としての期待だけです。

HOVERAir Aquaは、2026年5月28日に日本で発売された防水仕様の自動追尾ドローンです。主な仕様は次のとおりです(HOVERAir公式/デジカメ Watch)。

  • 防水等級:IP67
  • 中性浮力(水に浮きも沈みもしない状態)を持ち、水面から離着水ができる
  • 重量249g・総飛行時間は最大23分
  • 1/1.28インチCMOS・4K 10bit HDR撮影に対応
  • 価格199,980円から(基本セット)

ひとつ補足します。メーカーは「100%防水」と表現していますが、IP67は「水深1m・30分程度の浸水に耐える」という等級です。無制限に濡らしていい、という意味ではありません。波に繰り返し叩かれ続ける状況が等級の想定どおりかどうかは、実機で確かめるまで私には断言できません。また249gあるので、機体登録は必要です。99gのX1 Smartとはここが違います。

それでも私がこれを気にしている理由は単純です。サーフィン撮影に特化できて、しかも自撮りもできる。つまりカメラマンがいりません。私が5機で経験してきた「操作する人がいるかいないか」「落ちたら終わりかどうか」という2つの問題を、同時に解ける可能性があります。

なお、水に強いドローンはこれだけではありません。産業用のSwellpro Splash Drone 4のように、着水を前提に作られた機体は以前からあります。ただ、サーファーが一人で海に持っていくサイズと価格ではありません。「個人が海に持ち込める防水追尾機」という条件で見ると、選択肢はまだ驚くほど少ないのが2026年8月の状況です。

約20万円という価格は決して軽くありませんし、センサーサイズから考えて画質は限定的だと思います。飛行時間も23分です。それでも、一度使ってみたいと思っています。実際に手元で飛ばせたときに、あらためて正直なレビューを書きます。以下は未使用のままの紹介リンクなので、購入はご自身の判断でお願いします。

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ドローンを買わない、という選択

ここまで書いておいて逆のことを言いますが、多くの人にとって最初に買うべきなのはドローンではありません。アクションカメラです。

理由は、ドローンが「撮る側」の道具だからです。自分のライディングを記録に残したい、SNSやVlogで発信したいという目的なら、アクションカメラのほうが確実です。安全で、扱いもはるかに簡単です。ボードに着けておけば、勝手に記録が残ります。海に落としても致命傷になりません。

ドローンが必要になるのは、その先です。誰かを撮る立場になったとき、あるいは自分の映像を作品として仕上げたくなったとき。そのときに俯瞰のカットが1つ加わるだけで、同じライディングでも仕上がりの質が変わります。順番としては、アクションカメラが先、ドローンが後です。

アクションカメラの選び方はGoProサーフィン完全ガイドにまとめました。機種ごとの評価はDJI Osmo Action 5 Pro完全ガイドとGoPro HERO10 Black は買いなの?が参考になります。

よくある質問

サーフィン撮影に一番おすすめのドローンはどれですか?

これから買うなら、DJI Mini 5 Pro(106,700円〜)です。1インチセンサーと縦撮影に対応しています。私自身は前モデルのMini 4 Proをサーフィンの商業撮影で2024年から30回以上使ってきましたが、この機体はすでに新品の流通が終わっています。一人で自分を撮りたい場合だけは、自動追尾のHOVERAir X1 Smart(73,920円)が選択肢になります。

海の上でドローンを飛ばすと、やはり落ちますか?

可能性はゼロにできません。私は5機のうち3機を海で全損させています。1機は強風で岸に戻れず、2機は晴れて風の弱い日に突然の不具合で高度を落としました。非防水の機体は、一度の落水で全損すると考えて飛ばしてください。

100g未満なら、登録も免許もいらないのですか?

機体登録は、100g未満なら不要です。日本では2022年6月20日から100g以上の無人航空機に登録が義務づけられています。免許(技能証明)については、持っていないと飛ばせないというものではなく、飛ばし方や場所によって許可・承認の要否が変わります。また、飛行場所のルールは重量とは別の話です。海岸の管理者や自治体の条例は、必ず事前に確認してください。

一人で自分の海でのライディングを撮れますか?

結論から言うと、現時点では難しいです。送信機なしで追尾してくれるHOVERAir X1 Smartは非防水なので、私は海の上や水際では使っていません。陸上の動き、たとえばサーフスケートやボードを持って歩く場面なら問題なく撮れます。海の上での自撮りは防水機のHOVERAir Aquaが候補になりますが、私はまだ試していません。

HOVERAir Aquaは買いですか?

私はまだ使っていないので、買いかどうかは断言できません。公式仕様ではIP67・249g・最大23分・1/1.28インチCMOSで、価格は199,980円からです。IP67は水深1m・30分程度に耐える等級で、無制限の防水ではない点には注意してください。防水と自動追尾を同時に満たす個人向けの機体は少なく、私自身が一番気にしている一台ではあります。

海に落としたとき、保険で戻ってきますか?

私の場合は戻ってきませんでした。補償プランには加入していたのですが、1年間のプランで、実際に沈めたときには期間が終わっていたためです。補償の有無は加入内容と期間しだいなので、「保険に入ったから安心」とは考えないでください。海で飛ばし続けるなら、補償が切れる時期を先に確認しておくことをおすすめします。

ドローンとアクションカメラ、どちらを先に買うべきですか?

自分の記録を残したいならアクションカメラが先です。ドローンは撮る側の道具なので、自分のサーフィンを残す目的には遠回りになります。誰かを撮る立場になったときや、映像を作品として仕上げたくなったときが、ドローンの出番です。

まとめ:機体より先に、自分の立ち位置を決める

サーフィン用のドローン選びは、スペック比較ではなく「自分は撮る側か、撮られる側か」で決まります。誰かを空撮するならDJI Mini 5 Pro。一人で陸の自分を撮るならHOVERAir X1 Smart。仕事にするならAir 3S。水際を攻めたいなら防水のHOVERAir Aquaです。

そして、海の上に非防水機を飛ばす限り、落水のリスクは残り続けます。私は5機のうち3機をそれで失いました。だからこそ、防水のHOVERAir Aquaを気にしています。

まずは、自分がどの立ち位置で海に行くのかを決めてください。そこが決まれば、選ぶ機体は自然に1つに絞れます。

これから1台目の空撮機を買うなら、私はDJI Mini 5 Proを選びます。

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週末サーファーが道具と長く付き合うための考え方は、サーフライフスタイル完全ガイドにまとめています。続け方の実例は40代フルリモサーファーが週末サーフィンを10年続けられる本当の理由に書きました。

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ヒガシーサー

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ブロガー/クリエイター/サーフボード開発/テストライダー

サーフィン歴20年、Beach Access・nanazeroのテストライダー、サーフボード・サーフスケート開発チーム。19年間も上達できなかったが、オーストラリアの科学的メソッドで上達。その経験を軸にブログ・SNSで一般サーファーのためのサーフィン上達方法、楽しみ方を共有している。SNS総フォロワー6.5万人。

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