【2025年最新】ビーチアクセス HS 5’10” フィッシュ 徹底レビュー|上級者向け高性能モデルの実力

20 min

こんにちは、ヒガシーサーです。Beach Accessとnanazeroのテストライダー・開発チーム参加者として、今回は「HS 5’10” フィッシュ」を徹底レビューします。このモデルを6か月間使用した実体験と開発視点から、その性能と特徴を詳しく解説します。

ビーチアクセス HS 5'10" フィッシュ 全体イメージ
HS 5’10” フィッシュ – HSシリーズで最も小さく機動性の高いモデル(画像提供:BeachAccess公式)

このレビューでは以下の疑問にお答えします:

  • このボードはどんなサーファーに適しているのか
  • 小波での加速性能と操作性は実際どうなのか
  • ツインフィンセットアップの乗り味と特徴
  • HSシリーズの他モデルと比較した際の違い
  • 実際の使用における注意点や限界
AI先生

AI先生

このモデルはHSシリーズの中で最もパフォーマンス性能に特化したボードだ。単なるソフトボードではなく、ハードボードに近い反応性と機動性を持ちながら、ソフトボードの安全性を兼ね備えている。上級者が求める切れのあるターンとスピード感を実現するために設計されている。

HS 5’10” フィッシュの基本情報
シリーズHSシリーズ(高性能モデル)
サイズ5’10” x 21″ x 2 7/16″
ボリューム34L
重量約4.0kg
テール形状フィッシュテール
ボトム形状シングルコンケーブ〜ダブルコンケーブ
フィンツインフィン(Futures)
価格¥66,800
カラーSage Green、Turquoise
構造1本バンブーストリンガー

メリットとデメリット

6ヶ月間にわたり様々な波のコンディションでテストした結果、HS 5’10” フィッシュの明確なメリットとデメリットが見えてきました。まずはここから確認していきましょう。

HS 5’10” フィッシュのメリット
  • 優れた小波パフォーマンス:スネ〜ヒザの小波でも驚くほどのスピードと加速感
  • 軽量設計:約4.0kgと一般的なソフトボードより0.5〜1kg軽い
  • ツインフィンの独特の乗り味:フリーで解放感のあるライディングが楽しめる
  • 高いマニューバビリティ:シャープなターンと素早い方向転換が可能
  • ハードボードに近い感覚:レスポンスと操作性がハードボードに近い
HS 5’10” フィッシュのデメリット
  • 波のサイズ制限:胸以上の波では操作が難しくなる
  • 体重制限:70kg以上のサーファーには浮力不足を感じる場合がある
  • 高い技術要求:初中級者には操作が難しい上級者向けモデル
  • 価格:一般的なソフトボードと比較すると高価
  • Futuresフィンのみ対応:他のフィンシステムは使用できない

これらのメリット・デメリットを総合的に見ると、HS 5’10” フィッシュは小〜中波のコンディションで最大限のパフォーマンスを発揮したい中上級者に最適なモデルだと言えます。特に体重が70kg未満のサーファーにとって、このボードの機動性と加速性は大きな魅力になるでしょう。

HS 5’10” フィッシュのデザインと構造

HS 5’10” フィッシュは、HSシリーズの中で最もコンパクトなモデルですが、その設計と構造は非常に洗練されています。ここではその特徴的なデザインと構造の詳細を解説します。

シェイプとアウトライン

HS 5’10” フィッシュの最大の特徴は、クラシックなフィッシュボードをベースにしたデザインです。主な特徴は以下の通りです:

  • ワイドポイント:若干前寄りに設定されており、波のキャッチとパドリングを容易にする
  • ノーズ形状:適度な丸みを持ち、パドリング時の水の抵抗を減らしながらも安定性を確保
  • テール幅:フィッシュテール特有の広めのテール幅で、スピードと加速性を高める
  • フィッシュテール:深めのVカットで、スピードを維持しながらもターンの切れ味を向上
  • レール形状:ミディアムレールで、安定性と反応性のバランスを最適化
ビーチアクセス HS 5'10" フィッシュのアウトライン
HS 5’10” フィッシュのアウトライン – クラシックなフィッシュシェイプをベースに最適化

実際に乗ってみると、このアウトラインデザインは小波でのスピード感と操作性に大きく貢献していることがわかります。特に幅広のテンプレートとフィッシュテールの組み合わせは、パワーの弱い波でもスピードを維持しやすい設計になっています。

素材と構造

HSシリーズの特徴の一つである高品質な素材と精密な構造は、このモデルでも徹底されています:

  • コア素材:高密度防水EPSフォーム – 軽量でありながら耐久性と反発性を実現
  • ストリンガー:1本のバンブーストリンガー – 強度とフレックスのバランスを最適化
  • 強化層:エポキシレジンコーティングと6oz + 6oz ファイバーグラス – 軽量化と強度を両立
  • デッキ素材:4mm IXPE/EVAソフトトップ(ワックスフリー加工) – 快適性と安全性を確保
  • ボトム素材:高光沢HDPEボトム – 水の抵抗を減らし、スピードを最大化

この構造により、同サイズの一般的なソフトボードと比較して約0.5〜1kg軽量化を実現しています。実際に持ってみると、その軽さに驚かされるでしょう。この軽量性がボードの操作性と反応性を大きく向上させています。

アキ

アキ

ワックスフリーって本当に滑らないんすか?サーフィン中に足が滑って転びそうで不安なんですけど…

AI先生

AI先生

公式サイトにも記載されているが、ワックスフリーは滑らないわけではない。ワックスフリー加工は特殊なIXPE/EVA素材の表面処理によって適度な摩擦係数を確保しているため”滑りにくくなっている”だけだ。踏み込んだり、蹴り込んだりするならデッキパッドを活用するのが有効だ。しかし、適切に使用すれば、ワックス塗りの手間なく快適に使用可能だ。実際にこのブログの運営者であるヒガシーサーはワックスを塗らなくても滑らないでサーフィンできている。大切なのは乗り方にある。

ボトム形状と特徴

HS 5’10” フィッシュのボトム形状は、パフォーマンスを最大限に引き出すために細部まで設計されています:

  • ノーズ〜中央部:シングルコンケーブ – パドリング時の水の流れを最適化し、初速を得やすくする
  • 中央部〜テール:ダブルコンケーブ – ツインフィンの間に水の流れを集中させ、コントロール性とスピードを向上
  • テール部分:軽いVee形状 – レールからレールへの切り替えをスムーズにし、ターンの切れ味を向上

実際のライディングでは、このボトム形状の効果をはっきりと感じることができます。特に波のフェイスを横に走る際の加速感と、ターンを入れる時のレスポンスの良さは印象的です。ハードボードのフィッシュに近い感覚でありながら、ソフトボードならではの安定感も兼ね備えています。

フィンセットアップ

HS 5’10” フィッシュは、クラシックなツインフィンセットアップを採用しています:

  • フィンシステム:Futuresフィンボックス – 様々なフィンの交換が可能
  • 標準フィン:ミディアムサイズのツインフィン – バランスの取れたパフォーマンスを提供
  • フィンの位置:やや前寄りに設定 – ルースな感覚とコントロールのバランスを最適化

ツインフィンセットアップは、このボードのパフォーマンス特性と完全に一致しています。スピード感と解放感のあるライディングを可能にし、小波でも十分な推進力を生み出します。標準装備のフィンでも優れたパフォーマンスを発揮しますが、波質や好みに合わせてフィンを交換することで、さらに自分好みの乗り味にカスタマイズすることができます。

例えば、より小さなフィンに交換すればさらにルースな乗り味になり、大きめのフィンに交換すればホールド感が増してコントロール性が向上します。このカスタマイズ性も、HS 5’10” フィッシュの魅力の一つです。

実際のパフォーマンス評価

ここからは、ビーチアクセス ソフトボードの中でも最も機動性の高いHS 5’10” フィッシュの実際の波での性能について、6ヶ月間のテスト結果に基づいて詳しく解説します。テストは沖縄本島の様々なポイントで、スネからオーバーヘッドまでの多様な波質で行いました。

パドリングと波のキャッチ

HS 5’10” フィッシュのパドリングと波のキャッチ性能は、そのコンパクトなサイズからは想像以上に優れています:

  • パドリングのしやすさ:軽量設計と適切なロッカーにより、パドリングの労力が少なくて済む
  • 波のキャッチしやすさ:幅広のアウトラインと34Lの浮力により、小さな波でも予想以上に波をキャッチしやすい
  • 初速の出しやすさ:波をキャッチした直後からスピードに乗りやすく、小波での加速性が特に優れている
  • 位置取り:軽量なため素早い方向転換が可能で、波のピークへの移動がスムーズ

ただし、34Lという浮力は70kg以上のサーファーにとっては若干不足する可能性があります。自分自身(65kg)の場合は十分なパドリング性能を感じましたが、より体重のあるテストライダー(75kg)からは「少し沈み気味で、波のキャッチに若干の努力が必要」というフィードバックもありました。

ターン性能と機動性

このモデルの最大の魅力は、そのターン性能と機動性にあります:

  • レールからレールへの移行:軽量で反応性が高く、思い通りにレールの切り替えができる
  • ボトムターンの切れ味:シャープなボトムターンが可能で、ハードボードに近い切れ味を実現
  • トップターンの反応性:リップに向かってのバーティカルな動きも可能で、スプレーを上げるほどの切れ味
  • スライド感:ツインフィンセットアップによる独特のスライド感と解放感があり、フローのあるサーフィンが楽しめる
  • 小回り:コンパクトなサイズと軽量性により、狭いスペースでの小回りが効く
HS 5'10" フィッシュでのカットバック
HS 5’10” フィッシュでのカットバック – シャープなターンが可能

HS 5’10” フィッシュでのターンは、ソフトボードでありながらハードボードに近い感覚です。特に印象的なのは、思い切ったターンを入れても追従してくれる反応性の高さです。これはビーチアクセスのStandardシリーズm-softシリーズでは味わえない、HSシリーズならではの特徴です。

スピードと加速性

小波性能に優れたフィッシュデザインの真価は、そのスピード感と加速性にあります:

  • 初速の出やすさ:波をキャッチした直後から素早く加速し、スピードに乗りやすい
  • フラットセクションでの伸び:パワーの弱いセクションでもスピードを維持しやすく、セクションをつなぎやすい
  • ポンピングでの加速:ボードの反応性が高く、ポンピングによる加速が効果的
  • トップスピード:小〜中サイズの波でのトップスピードは同クラスのソフトボードの中でトップクラス

このスピード性能は、ツインフィンセットアップとフィッシュテールの組み合わせによるものです。特に波のパワーが弱い日本のサーフコンディションでの価値は高く、スネからヒザサイズの小波でも十分楽しむことができます。

アキ

アキ

小波に強いってことですけど、波が大きい日はどうなんすか?胸〜肩くらいの波でも乗れますか?

AI先生

AI先生

波のサイズに対する性能は二次関数的に変化する。小〜腰サイズでは優れた性能を発揮するが、胸サイズを超えると急激に操作性が低下する。これはコンパクトなサイズとフィッシュデザインの物理的特性によるものだ。胸〜肩サイズの波では、コントロールに高い技術が要求される。波のパワーに対して十分なホールド力がなくなるため、上級者でも乗りこなすのが難しくなる。そうした条件では、HS 6’0″ ツインHS 6’2″ エッグなどの長めのモデルの方が適している。

安定性と操作感

HS 5’10” フィッシュの安定性と操作感は、そのコンパクトなサイズからは意外に感じるかもしれません:

  • 静的安定性:幅広のアウトラインにより、静止時の安定感は予想以上に高い
  • 動的安定性:高速走行時にもブレが少なく、安定したライディングが可能
  • 操作感の直感性:意図した動きに素直に反応し、体重移動やフットワークに敏感に反応
  • コントロール性:軽量でありながら、適切な剛性があり、コントロールしやすい

ただし、この安定性と操作感を最大限に引き出すには、ある程度のサーフィン技術が必要です。特に重心位置の調整や適切なスタンスを取れないと、その高性能さを活かしきれません。初心者が乗ると、むしろ不安定に感じる可能性があります。

波質別パフォーマンス評価

HS 5’10” フィッシュは様々な波質でテストしましたが、波のサイズやコンディションによって性能が大きく変わります。ここでは、波質別のパフォーマンス評価を詳しく解説します。

小波(スネ〜ヒザ)

小波でのパフォーマンスは、HS 5’10” フィッシュの最大の強みです:

評価項目評価(10点満点)コメント
波のキャッチ9/10コンパクトながら優れた波キャッチ性能、小さな波をしっかりとらえる
スピード9.5/10小波でのスピード感は圧倒的、フラットセクションも難なく通過
ターン性能9/10シャープなターンが可能、スピードを維持しながらの方向転換が得意
操作性8.5/10軽量で反応性が高く、思い通りの操作が可能、ただし上級者向け
総合評価9/10小波環境では最高峰のパフォーマンスを発揮、特に日本の波質に最適

スネからヒザサイズの小波では、このボードの真価が発揮されます。貧弱な波でも驚くほどのスピード感で走ることができ、フラットセクションも難なく通過します。パワーのない波でも、ターンを入れる余裕があるのは大きな魅力です。日本の夏のコンディションに最適なモデルと言えるでしょう。

中波(腰〜胸)

腰から胸サイズの中波では、バランスの取れたパフォーマンスを発揮します:

評価項目評価(10点満点)コメント
波のキャッチ8/10中サイズの波もしっかりキャッチ、初期加速も良好
スピード8.5/10十分なスピード感があり、セクションをつなぐことも容易
ターン性能9/10より大きなターンが可能、バーティカルな動きも実現
操作性7.5/10波のパワーが増すにつれ操作難度も上がるが、上級者なら十分対応可能
総合評価8/10中波でも高いパフォーマンスを発揮、ただし上級者の技術が必要

腰から胸サイズの波では、より大きなターンを描くことができ、バーティカルなマニューバーも可能になります。ただし、波のパワーが増すにつれて、操作の難度も上がります。技術のある上級者であれば、このサイズでも十分楽しめますが、中級者には少し扱いが難しくなる傾向があります。

大波(肩〜オーバーヘッド)

肩からオーバーヘッドサイズの大波では、このモデルの限界が見えてきます:

評価項目評価(10点満点)コメント
波のキャッチ6/10大きな波でのドロップインは難度が高い、テイクオフの安定性に欠ける
スピード7/10波のパワーによるスピードは十分だが、コントロールが難しい
ターン性能5/10ホールド力不足でハードターンが難しく、スライドしやすい
操作性4/10波のパワーに対してコントロールが難しく、非常に高い技術が必要
総合評価5.5/10大波ではパフォーマンスが大幅に低下、他のモデルを選ぶべき

肩サイズ以上の波では、HS 5’10” フィッシュの限界を感じます。波のパワーに対してボードのホールド力が不足し、特にボトムターンでスライドしやすくなります。テイクオフも不安定になり、コントロールに非常に高い技術が要求されます。大波ではHS 6’2″ エッグ シングルスタビHS 7’6″ ミッドレングス シングルなど、より長めのモデルを選ぶべきでしょう。

ブレイクタイプ別の適性

ブレイクタイプによっても、HS 5’10” フィッシュの性能は変わってきます:

ブレイクタイプ適性評価コメント
ビーチブレイク★★★★★変化の早いビーチブレイクにぴったり、素早い波のキャッチと方向転換が可能
リーフブレイク★★★★☆小〜中サイズのリーフブレイクで真価を発揮、シャープなターンが楽しめる
ポイントブレイク★★★★☆小〜中サイズのポイントブレイクでスピーディーなライディングが楽しめる
リバーマウス★★★★★やや厚めの波でも加速が良く、非常に相性が良い
ショアブレイク★★☆☆☆急激に立ち上がるショアブレイクには不向き、テイクオフが不安定になりやすい

HS 5’10” フィッシュは、特にビーチブレイクやリバーマウスのような、やや厚めでフェイスが開いている波との相性が良いです。変化の早いビーチブレイクでは、素早い方向転換と加速性が活きます。一方、急激に立ち上がるショアブレイクでは、テイクオフの安定性に欠け、あまり相性が良くありません。

適したライダープロファイル

HS 5’10” フィッシュは、すべてのサーファーに適しているわけではありません。その高性能を活かせるライダープロファイルを明確にすることで、購入判断の参考にしていただければと思います。

理想的なライダー像

HS 5’10” フィッシュに最も適したサーファーは以下の特徴を持つ方です:

  • 経験レベル:中上級者〜上級者(安定したボトムターン、カットバックができるレベル)
  • 体重:40〜70kg(軽量〜標準体重のサーファー)
  • 身長:155〜175cm(小柄〜標準的な体格のサーファー)
  • サーフスタイル:スピード感のあるライディングやシャープなターンを好むスタイル
  • 好みの波質:小〜中波が中心で、特に小波でも楽しみたいサーファー
  • 目標:小波でも最大限のパフォーマンスを発揮したいサーファー

特に「パワーの弱い日本の波で、できるだけパフォーマンス性の高いサーフィンを楽しみたい」という方にとって、このモデルは最適な選択肢となるでしょう。スピード感のあるターンやフローのあるライディングを好むサーファーにもぴったりです。

不向きなライダー像

一方で、以下のようなサーファーにはあまり適していません:

  • 経験レベル:初心者〜初中級者(安定したテイクオフやボトムターンができないレベル)
  • 体重:70kg以上(浮力不足を感じる可能性がある)
  • サーフスタイル:ゆったりとしたロングボード的なライディングを好むスタイル
  • 好みの波質:主に肩〜頭サイズの大きな波で乗るサーファー
  • 目標:安定性とテイクオフのしやすさを重視するサーファー

特に初心者や安定性を重視するサーファーには、Standardシリーズm-softシリーズといった、より安定感のあるモデルをおすすめします。また、大柄なサーファーには、HS 6’10” クアッドフィッシュなど、より浮力のあるモデルが適しているでしょう。

アキ

アキ

サーフィン歴1年の初心者でも乗れますか?なんかかっこいいボードだから乗ってみたいっす!

AI先生

AI先生

初心者にはあまり適していない。見た目で選ぶのはあまり良いとは言えない判断基準だ。まずは m-soft 8’0″ のような安定したボードで基本動作をマスターすべきだ。安定したテイクオフとボトムターンが身についてから、徐々にサイズを小さくしていくのが王道だ。焦って高性能ボードに乗れば、上達は遅れ挫折するリスクが高まる。適切なステップアップが重要だ。

適正体重とサイズ選び

HS 5’10” フィッシュは34Lの浮力を持っていますが、一般的に適正な浮力は体重によって変わります。以下の表を参考にしてください:

体重このモデルの適合度推奨ボリューム代替モデル
40-55kg★★★★★32-38Lこのモデルが最適
55-70kg★★★★☆38-45LこのモデルでもOK、またはHS 6’2″ エッグ(40L)
70-85kg★★☆☆☆45-55LHS 6’10” クアッドフィッシュ(45L)
85kg以上★☆☆☆☆55L以上HS 7’6″ ミッドレングス(51L)

HS 5’10” フィッシュは、40〜70kgの範囲のサーファーに最も適しています。特に40〜55kgの軽量なサーファーにとっては理想的なモデルです。70kg以上のサーファーには浮力不足を感じる可能性が高いため、より浮力のあるモデルを検討することをおすすめします。

HSシリーズ他モデルとの比較

HS 5’10” フィッシュの位置づけをより明確にするために、HSシリーズの他のモデルと比較してみましょう。これにより、自分に最適なモデルを見つける参考になるでしょう。

モデルHS 5’10” フィッシュ
(このモデル)
HS 6’0″ ツインHS 6’2″ エッグHS 6’10” クアッドフィッシュ
サイズ5’10” x 21″ x 2 7/16″6’0″ x 20 1/2″ x 2 7/16″6’2″ x 20 1/2″ x 2 7/8″6’10” x 21 1/2″ x 2 11/16″
ボリューム34L33L40L45L
フィン構成ツインツインシングル+サイドクアッド
適性波小〜中波小〜大波小〜大波小〜中波
適性体重40-70kg40-65kg50-75kg65-85kg
スキルレベル上級者中上級〜上級者中級〜上級者初中級〜上級者
ターン性能★★★★★★★★★★★★★★☆★★★☆☆
スピード★★★★★★★★★☆★★★★☆★★★★☆
安定性★★★☆☆★★★☆☆★★★★☆★★★★★
波キャッチ★★★★☆★★★★☆★★★★★★★★★★
特徴最も機動性高く
小波性能に優れる
バランス良く
大波にも対応
オールラウンドな
バランス型
安定感と浮力重視
初中級者も使いやすい

HS 5’10” フィッシュは、HSシリーズの中で最も小回りが利き、小波での性能に優れたモデルです。一方、HS 6’0″ ツインは若干長めながら幅が狭く、波のサイズに幅広く対応する設計になっています。HS 6’2″ エッグはシリーズで最も人気が高く、バランスの取れたオールラウンドモデルです。HS 6’10” クアッドフィッシュは安定感と浮力に優れ、初中級者でも扱いやすいモデルとなっています。

これらの比較を踏まえると、以下のような選択基準が考えられます:

自分のスキルレベル、体重、好みの波質、サーフスタイルに基づいて、最適なモデルを選ぶことをおすすめします。迷った場合は、より汎用性の高いHS 6’2″ エッグから始めるのが無難でしょう。

フィンのカスタマイズと性能調整

HS 5’10” フィッシュの大きな特徴の一つは、Futuresフィンボックスを採用しており、フィンのカスタマイズが可能な点です。標準装備のツインフィンでも優れたパフォーマンスを発揮しますが、フィンを変更することで、よりあなたのサーフスタイルや波質に合わせたセッティングが可能になります。

ツインフィンの特性と選択肢

HS 5’10” フィッシュには、ツインフィンセットアップが標準で装備されています。ツインフィンの特性としては、以下のような点が挙げられます:

  • スピードと加速性:中央のフィンがないため、水の抵抗が少なく、スピードと加速性に優れる
  • 解放感のある滑り:フィンが少ないため、スライド感やルースな乗り味を楽しめる
  • ターンの自由度:方向転換がスムーズで、フローのあるターンが可能
  • 小波での機動性:波のパワーが弱い状況でも、自らスピードを生み出しやすい

ツインフィンを選ぶ際には、以下のようなバリエーションがあります:

  • キールフィン:クラシックなフィッシュボード用のフィン。安定感があり、スムーズな滑りが特徴
  • アップライトツイン:よりバーティカルなターンが可能で、現代的なサーフィンに適した形状
  • スプリットキール:キールとアップライトの中間的な特性を持ち、バランスの取れたパフォーマンス
ツインフィンの種類別比較
左からキールフィン、アップライトツイン、スプリットキール。フィンの形状によって特性が大きく変わる

おすすめのフィンセットアップ

HS 5’10” フィッシュに特におすすめのフィンセットアップを、波質やライディングスタイル別に紹介します:

波質・スタイルおすすめフィン特徴
小波・スピード重視大きめのキールフィン加速性と波キャッチ力向上、小波での推進力を最大化
中波・カーブ重視中型のアップライトツインターンの切れ味向上、よりバーティカルなマニューバーが可能
フローサーフィンスプリットキールスムーズさとレスポンスのバランス、流れるようなターンに最適
パワフルな波小型のアップライトツインコントロール性向上、高速時の安定性確保

特に注目したいのは、フィンの硬さ(フレックス)です。柔らかめのフィンは小波でもドライブ力があり、スムーズなターンが可能です。一方、硬めのフィンはスピードやホールド力に優れ、よりシャープなターンが可能になります。あなたのサーフスタイルに合わせて選ぶと良いでしょう。

フィンの選び方について詳しく知りたい方はこちらの記事も参考にしてください。

アキ

アキ

フィンって結構高いっすよね。標準装備のフィンを使い続けてもいいっすか?別のフィンに変えると、そんなに違いを感じるもんなんすか?

AI先生

AI先生

標準フィンで十分だ。初めからカスタムフィンに投資する必要はない。まずは標準フィンで十分に乗り込み、ボードの特性を理解することが重要だ。その後、「もっとドライブ感が欲しい」「もっと切れるターンがしたい」といった具体的な要望が出てきたら、フィンを検討すればよい。フィンの差は上級者ほど体感できるものだ。焦る必要はない。

実際の使用事例とテスト結果

テストライダーとして、様々な波のコンディションでHS 5’10” フィッシュを使用してきた経験をもとに、実際の使用事例とテスト結果をご紹介します。これにより、実際の波での挙動をより具体的にイメージしていただければと思います。

沖縄・北谷での小波テスト

波のコンディション:ヒザ〜腰サイズ、オンショア気味、軽いチョッピーコンディション

沖縄県北谷のビーチブレイクで、典型的な日本の小波コンディションでテストしました。波のパワーが弱く、風の影響で少しチョッピーな状況でした。

HS 5’10” フィッシュは、このような条件下でその真価を発揮しました。パドリングからの加速が速く、微弱な波でも簡単にテイクオフすることができました。特に印象的だったのは、平らな波でも自らスピードを生み出す能力です。ツインフィンのレール間の水の流れがスピードを維持し、フラットな波面でも前に進み続けることができました。

ボトムターンからトップターンへの切り返しもスムーズで、波のパワーが弱いにも関わらず、リズミカルなターンを連続して行うことができました。小波におけるパフォーマンス性能は、まさに他のボードを圧倒する水準でした。

HS 5'10\
沖縄・北谷での小波テスト。パワーの弱い波でも十分にスピードが出る

多様なサーファーによる評価

HS 5’10” フィッシュは、異なるスキルレベルや体格のサーファーにも試乗してもらいました。その結果をまとめると:

サーファープロフィール評価コメント
上級者(サーフィン歴15年)
身長170cm / 体重65kg
★★★★★「小波でもスピードが出て、ターンの自由度が高い。特にスナップバックが気持ちいい。」
中級者(サーフィン歴5年)
身長175cm / 体重72kg
★★★☆☆「テイクオフは良いが、少し不安定さを感じる。ターンには高い技術が必要。」
初中級者(サーフィン歴2年)
身長165cm / 体重58kg
★★☆☆☆「波はキャッチしやすいが、コントロールが難しい。もっと安定したボードが良い。」
女性上級者(サーフィン歴8年)
身長160cm / 体重52kg
★★★★★「軽くてレスポンスが良い。女性の体格でも扱いやすく、特に小波で楽しい。」

これらのフィードバックからも分かるように、HS 5’10” フィッシュは体重が軽めの上級者に最も高く評価されています。特に小波でのパフォーマンスと、レスポンスの高さが好評でした。一方、初中級者や体重の重いサーファーには、やや取り扱いが難しい傾向がありました。

https://pocketsurf.jp/wp-content/uploads/2024/03/2.png

上級者サーファー(30代男性)の感想

小波でも十分に楽しめる最高のパフォーマンスボードです。特にツインフィンの解放感のある滑りとスピード感が最高。プロサーファーじゃなくても高いパフォーマンスが出せる、という点が素晴らしい。サーフィン歴10年以上の方で、小〜中波メインのサーファーには絶対おすすめです。

https://pocketsurf.jp/wp-content/uploads/2024/03/3.png

女性サーファー(20代後半)の感想

女性の体格でも扱いやすい軽さと反応の良さが気に入っています。特に小波の日でも十分に楽しめるのがポイント高いです。ただし、上級者向けなので、サーフィン歴が浅い方には少し難しいかも。私は5年以上のサーフィン経験があるので、操作性の高さを楽しめています。

取り扱いとメンテナンス方法

HS 5’10” フィッシュは高性能な素材と構造を持つモデルです。その性能を長く維持するためには、適切な取り扱いとメンテナンスが重要です。ここでは、このモデルを長持ちさせるためのポイントを解説します。

日常のケア

サーフィン後のケアは、ボードの寿命を大きく左右します。以下のポイントを心がけましょう:

  • 真水での洗浄:使用後は必ず真水でしっかりと洗い、特に海水が付着したままにしないようにする
  • 乾燥:洗った後は直射日光を避け、風通しの良い日陰で乾燥させる(特にフィンボックスやデッキ接合部に水分が残らないよう注意)
  • フィンのケア:フィンは使用後に取り外し、フィンボックスも清潔に保つ
  • ワックスフリー面のメンテナンス:定期的に湿らせた布で汚れを拭き取り、粘着性を保つ
  • デッキパッド使用時の注意:追加のデッキパッドを使用する場合は、剥がす際にデッキ面を傷めないよう注意
サーフボードのクリーニング
使用後は必ず真水で洗い、特にフィンボックス周辺をしっかり洗浄する

保管方法

適切な保管は、HSシリーズの変形や劣化を防ぐために非常に重要です:

  • 保管場所:直射日光が当たらない、涼しく乾燥した場所を選ぶ
  • 保管姿勢:横置きが理想的。または専用のボードラックを使用する
  • 長期保管時の注意:ボードカバーを使用し、埃や傷から保護する
  • 温度管理:高温環境(車内や直射日光の当たる場所)での保管は絶対に避ける
  • 重ねて置かない:他のボードと重ねて保管すると変形の原因になるため避ける
  • 壁立て掛けの注意:長期間壁に立て掛けて保管すると、変形の原因になるため避ける

特に注意が必要なのは、車内での保管です。直射日光が当たり、室温が上昇する車内にHS 5’10” フィッシュを放置すると、EPSコアが膨張・変形し、ボードの性能に影響を与える可能性があります。短時間の移動時以外は、必ず車から出して適切に保管してください。

輸送時の注意点

サーフトリップなどでHS 5’10” フィッシュを持ち運ぶ際は、以下の点に注意しましょう:

  • ボードカバーの使用:輸送時は必ずボードカバーを使用し、直射日光や傷から保護する
  • 屋根キャリアでの固定:過度に締め付けず、適切な圧力で固定する
  • 機内持ち込み/預け:航空機で輸送する場合は、頑丈なトラベルケースの使用を検討する
  • 高温環境の回避:長時間駐車する場合は、ボードを車内に放置せず、日陰に移動させる
  • フィンの取り外し:輸送時はフィンを取り外し、別途保管するとリスクが減る

適切なケアと保管を行うことで、HS 5’10” フィッシュは3〜5年の長期間、高いパフォーマンスを維持することができます。特に、直射日光と高温環境の回避は最重要ポイントです。

よくある質問(FAQ)

HS 5’10” フィッシュに関するよくある質問とその回答をまとめました。購入を検討する際や、使用方法について参考にしてください。

Q

HS 5’10” フィッシュは初心者でも乗れますか?

A

このモデルは基本的に中級〜上級者向けに設計されており、初心者には適していません。安定したテイクオフやボトムターンができるレベルのサーファー向けです。初心者の方にはStandardシリーズm-softシリーズなど、より安定感のあるモデルをおすすめします。

Q

体重80kgでもHS 5’10” フィッシュに乗れますか?

A

体重80kgの方には、HS 5’10” フィッシュ(34L)では浮力が不足する可能性が高いです。一般的に体重の約60-70%のボリュームが推奨されるため、80kgの方には48-56L程度のボリュームが適しています。HS 6’10” クアッドフィッシュ(45L)やHS 7’6″ ミッドレングス(51L)など、より浮力のあるモデルを検討されることをおすすめします。

Q

ワックスフリー面は本当にワックスが不要ですか?滑りませんか?

A

基本的には、HS 5’10” フィッシュのデッキに施されたワックスフリー加工により、ワックスなしでも十分なグリップ力を発揮します。ただし、以下の場合は追加のデッキパッドや部分的なワックスの使用を検討するとよいでしょう:

  • 冬場の低温時(ワックスフリー面のグリップ力が低下する場合がある)
  • オーバーヘッドなどの大きな波(より強いグリップ力が必要)
  • パフォーマンス重視のハードなライディング
  • レギンスなど合成繊維との相性が良くない場合

Q

このモデルの耐久性はどれくらいですか?どのくらいの期間使えますか?

A

適切なケアと保管を行うことを前提に、HS 5’10” フィッシュは一般的に3〜5年程度の長期使用が可能です。使用頻度や条件によって差がありますが、使用後の真水での洗浄、直射日光と高温を避けた保管、フィンボックスの定期的なメンテナンス、輸送時の適切な保護などに注意すれば、長く愛用できます。

ハードボードと比較すると、小さな衝撃や凹みに強いというメリットがありますが、EPSコアの特性上、直射日光による変形には弱いため、保管には特に注意が必要です。

Q

HS 5’10” フィッシュをお得に購入する方法はありますか?

A

当サイト「ポケットサーフ」では、ビーチアクセス公式サイトで使える5%OFFクーポンコード「higashisa」をご用意しています。このコードを使用すると、HS 5’10” フィッシュを含むすべての商品が5%割引で購入できます。

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まとめ:HS 5’10” フィッシュは誰に向いているのか

ビーチアクセス HS 5’10” フィッシュは、HSシリーズの中で最も機動性が高く、小波性能に特化したハイパフォーマンスモデルです。詳細なレビューを通じて、その特性と適したユーザー像が明らかになりました。

HS 5’10” フィッシュの強みと適性
  1. 最高の小波性能:パワーの弱い日本の波でも十分にスピードが出て、小回りの利く機動性
  2. ツインフィンの解放感:スライド感のあるフリーなライディングと加速性の高さ
  3. 軽量サーファー向け:40〜70kgのサーファーに特に適しており、特に軽量サーファーにとって扱いやすい
  4. 上級者向けの反応性:シャープなターンやスナップバックなど、高度なマニューバーに対応する反応性
  5. フィン調整の可能性:Futuresフィンボックスによるカスタマイズで、さらに好みの乗り味に調整可能

このレビューを通じて明らかになったように、HS 5’10” フィッシュは以下のようなサーファーに特におすすめできます:

  • 中上級〜上級者:安定したボトムターン、カットバックができるレベルのサーファー
  • 軽量〜標準体重のサーファー:40〜70kg程度の体重範囲のサーファー
  • 小〜中波メインのサーファー:特にパワーの弱い小波環境で真価を発揮
  • スピードとフロー感重視のサーファー:スピード感のあるライディングとシャープなターンを好むスタイル
  • 高性能ソフトボードを探している方:安全性とパフォーマンスの両立を求める方

一方で、以下のようなサーファーには別のモデルを検討することをおすすめします:

HS 5’10” フィッシュは、パワーの弱い日本の波質に特化した設計で、特に小波でのパフォーマンスサーフィンを楽しみたい上級者にとって、最高の選択肢となるでしょう。適切なユーザーの手に渡れば、その高いポテンシャルを最大限に発揮し、サーフィンの楽しさを新たなレベルへと引き上げてくれるモデルです。

最後に、HS 5’10” フィッシュを含むビーチアクセス製品をお得に購入する方法をご紹介します。当サイト「ポケットサーフ」では、ビーチアクセス公式サイトで使える5%OFFクーポンコード「higashisa」をご用意しています。このコードを使用すると、すべての商品が5%割引で購入できます。

HSシリーズの詳細情報や他のモデルについては、HSシリーズの解説ページをご覧ください。また、ビーチアクセス ソフトボード 完全ガイドでは、他のシリーズも含めた全モデルの比較情報をご覧いただけます。

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ヒガシーサー

ヒガシーサー

ブロガー/クリエイター/サーフボード開発

サーフィン歴20年の経験を持つ週末サーファー。Beach Accessとnanazeroのテストライダーおよびサーフボード・サーフスケート・フィン開発チームに参加。19年間上達できなかった経験から、科学的アプローチで効率的に上達する方法を研究。この経験を基に、初心者から中級者の週末サーファーが安全で楽しいサーフィンライフを送るための実践的な情報を発信しています。
Instagram:@higashisacom(3.5万人フォロワー)
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著書:「ブログで簡単!アフィリエイト 稼ぐ力をつけるための教科書」他3冊

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