サーフィンを楽しむうえで大切なポイントのひとつが、フィンの選び方です。
今回の記事では、様々な種類と特徴があるフィンの選び方を、世界一分かりやすく解説していきます。初心者から上級者まで、どんなサーファーでも役立つ情報が盛りだくさんですので、ぜひ最後までお読みください。
まず、フィンの選び方には大きく分けて、サイズや形状、マテリアル、そしてフィンの配置などがあります。
これらの要素は、サーフボードの性能や乗り心地に大きく影響します。
そこで、本記事では、それぞれの要素がどのようにサーフィンに影響するのか、また、どのように選ぶべきなのかを具体的にご紹介します。
さらに、皆さんが知りたいであろう、おすすめのフィンブランドやフィン選びのポイントについても詳しく解説していきます。最適なフィンを選ぶことで、サーフィンのパフォーマンスが向上し、より楽しく波に乗ることができるようになります。
目次
サーフィン初心者にオススメのフィン
競技に出場しない一般サーファーが、上級者やプロの意見を参考にして、ハイパフォーマンスのフィンを選ぶ必要はありません。
サーフボードのフィンは確かに重要ですが、一般サーファーのスキルでは、素材や形、性能の面ではそれほど大きな違いを感じることはほとんどありません。
なので、実はそこまでこだわる必要ってないんです。
ただし、小さな波では大きなフィンを選ぶ、大きくてパワーのある波では小さめのフィンを選ぶ。
という基本のポイントは知っておいた方が良いです。
本記事では、競技に出場しない一般サーファーが、サーフィンをもっと楽しめるようにフィン選びのポイントをまとめています。
サーフィン初心者にオススメのフィンは?
サーフィン初心者におすすめのフィン:
- 中程度のサイズ(Mサイズ)
- 柔軟性のある素材(プラスチック)
- トライフィン(スラスター)
これらの特徴を持つフィンは、初心者にとって安定性とコントロール性が高く、様々な波の条件に対応できます。
初心者はこのようなフィンから始めることがおすすめです。
ショートボードに愛用しているスラスターフィン
私が愛用しているスラスターフィンはオーソドックスなタイプです。
プラスチック、ハニコム、グラスファイバーと色々試していますが、性能の違いはそこまで感じられません。
プラスチックを嫌うサーファーもいますが、正直言って大きな違いは感じられません。
ショートボードに愛用しているクアッドフィン
クアッドフィンもオーソドックスなタイプを使っています。
プラスチック、ハニカム、グラスファイバーと使い分けていますが、微々たる違いはありますが、素材によって乗り味が変わるようなことはありません。
レトロフィッシュ・ツインタイプに愛用しているフィン
レトロフィッシュ、ツインタイプは「キールフィン」を愛用しています。
ベースが広く、エリアも広いタイプのものを好んで乗っています。
ベースやエリアについては後述します。
ミッドレングスに愛用している 2+1 フィン
ミッドレングスタイプのサーフボードは「2+1」で乗ることが多いです。
小さめのシングルフィンと小さいサイドフィンを取り付けています。私が一番楽しいと思うセッティングです。
ミッドレングスに愛用しているシングルフィン
ミッドレングスのシングルフィンは、サーフボードの長さが7ftなら、7インチ〜7,5インチのシングルフィンを付ける。
8ftなら8インチのフィンを付ける。という考え方で選んでいます。
色々試しましたが、オーソドックスなタイプが最も乗りやすいです。
なぜフィンはあのような形をしているのか?
サーフボードのフィンの役割は、その形状が水の流れと相互作用することで、サーフィン中の安定性、制御性、および機動性を向上させるように設計されています。フィンの形状は、以下の要素を考慮して作られています。
水の抵抗とリフト力: フィンは、水を効率的に流す形状になっており、サーフボードにリフト力を発生させます。リフト力は、サーファーがボード上で正確なコントロールを実現し、方向転換やマニューバを行う際に役立ちます。
安定性: フィンはボードの下に突き出しているため、サーファーが波に乗る際にボードが安定し、横滑りを防ぐ役割があります。フィンがないと、ボードは不安定になり、波のエネルギーをうまく利用できなくなります。
制御性と機動性: フィンの形状や配置は、サーフィンのスタイルや波の状況に応じて、ボードの制御性や機動性を変えることができます。例えば、シングルフィンは長いカービングターンが得意であり、トライフィンはタイトなターンやスナッピーな動きが可能です。
ボードの特性と相性: フィンの形状や配置は、ボードの形状や特性と密接に関連しています。ボードのテール形状やロッカー、レール形状などが、フィンが発揮する性能や適用されるサーフィンスタイルに影響を与えます。
これらの要素を考慮して設計されたフィンの形状は、サーフィン中のパフォーマンスや楽しさを最大限に引き出すために重要です。フィンはサーフボードの性能を大きく左右する部分であり、波乗りの経験を向上させるために欠かせない要素となっています。
フィンのリフト力について
リフト力が発生する理由は、流体力学の原理に基づいています。フィンが水中でリフト力を発生させるメカニズムは、航空機の翼が空気中でリフト力を発生させる原理と同じです。これは、ベルヌーイの定理とも関連しています。
リフト力の発生は、フィンの形状と水流の関係によって引き起こされます。フィンは通常、前縁が丸みを帯びた湾曲した形状をしています。この形状のおかげで、水流はフィンの表面と裏面を異なる速度で流れます。具体的には、フィンの表面を流れる水は、裏面を流れる水よりも速く流れることになります。
ベルヌーイの定理によると、流速が速い方が圧力が低くなります。つまり、フィンの表面の水圧が裏面の水圧よりも低くなります。この圧力差が、フィンに対して上向きの力(リフト力)を発生させる原因となります。
リフト力の発生により、サーフボードは水面上に浮かび、スムーズに進むことができます。また、リフト力はサーファーが方向転換やカービングを行う際にも役立ちます。適切なフィンを選択することで、サーファーは波の状況や自分のサーフィンスタイルに合わせて最適なパフォーマンスを発揮できるようになります。
なぜフィンがあると安定するのか?
フィンがサーフボードの下向きに付けられることで安定性が高まる理由は、フィンが水中で働く抵抗力とリフト力が、ボードを安定させる効果を発揮するからです。以下に具体的なポイントを説明します。
水中抵抗力による安定性: フィンは水中で抵抗力を発生させます。この抵抗力がボードの横滑りを防止し、サーファーが直進しやすくなります。また、この抵抗力によって、サーファーが方向転換やカービングを行った際にボードが滑り過ぎるのを防ぎ、コントロール性を向上させます。
リフト力による安定性: フィンが水中でリフト力を発生させることで、ボードが水面に浮かび上がり、安定性が高まります。このリフト力は、波の上り下りやサーファーの体重移動に対応し、ボードが安定した状態で波を滑ることを助けます。
ロール方向の安定性: フィンが下向きに付けられることで、ボードの横方向(ロール方向)の安定性も向上します。フィンが水中に突き出すことで、ボードが横に揺れにくくなり、サーファーがバランスを保ちやすくなります。
総じて、フィンがサーフボードの下向きに付けられることにより、直進性、コントロール性、バランス性が向上し、サーフボード全体の安定性が高まります。この安定性によって、サーファーは波に乗りやすくなり、様々なサーフィンスタイルを楽しむことができます。
もしもサーフボードにフィンがないとどうなるの?(フィンレス)
サーフボードにフィンがない場合、以下のような問題が発生します。
コントロールが難しくなる: フィンがないと、サーフボードが水中で抵抗力を得られず、横滑りしやすくなります。そのため、直進や方向転換が難しくなり、波に乗ること自体が困難になります。
安定性の低下: フィンがないと、リフト力が発生しないため、サーフボードが水面に浮かび上がることが難しくなります。また、ロール方向の安定性も低下し、バランスを保つことが困難になります。
ターン性能の低下: フィンがないと、ボードが滑り過ぎてしまい、ターンやカービングがうまくできなくなります。これにより、波のカーブに沿って滑ることが難しくなり、サーフィンのパフォーマンスが低下します。
スピードの維持が困難: フィンがないと、波のエネルギーを効率的に受け止められず、スピードが維持できなくなります。これにより、波に乗り続けることが難しくなります。
ただし、フィンレスサーフィンというスタイルも存在し、熟練したサーファーはフィンがない状態でも波に乗り、滑ることができます。しかし、フィンレスサーフィンは非常に技術が求められるため、一般的なサーファーにはフィン付きのサーフボードが適しています。
サーフィン経験者でもフィン選びが難しい理由
サーフィン経験者でもフィン選びが難しい理由は、以下のような点が挙げられます。
個人差が大きい: サーフィンは技術やスタイルが個人差が大きく、同じ経験者であっても適切なフィンは異なります。そのため、自分に合ったフィンを見つけるのが難しい場合があります。
多種多様なフィンが存在する: 市場にはさまざまな種類、形状、素材のフィンが存在し、それぞれが特性や性能が異なります。これらの違いを理解し、自分のサーフィンスタイルや波の条件に適したフィンを選ぶことが難しい場合があります。
波の条件やサーフィンスタイルの変化: 波の条件や自分のサーフィンスタイルが変化すると、適切なフィンも変わることがあります。そのため、経験者であっても、状況に応じてフィンを選ぶのが難しい場合があります。
試行錯誤が必要: 自分に合ったフィンを見つけるためには、実際に様々なフィンを試してみることが重要です。経験者であっても、試行錯誤を繰り返すことで初めて最適なフィンが見つかることがあります。
価格と性能のバランス: 高品質のフィンは価格が高い傾向がありますが、必ずしも高価なフィンが自分に合っているとは限りません。経験者であっても、自分の予算と性能のバランスを見極めることが難しい場合があります。
これらの理由から、サーフィン経験者であってもフィン選びが難しいことがあります。フィン選びを成功させるためには、自分のサーフィンスタイルや波の条件を理解し、試行錯誤を繰り返すことが重要です。
フィンの種類と特徴
フィンには様々な種類があり、それぞれ異なる特徴があります。以下に代表的なフィンの種類と特徴を説明します。
シングルフィン
- ボードの中央に1枚のフィンを装着
- 長いボードに適している
- 安定性が高く、ストレートなラインを描く
- ターンが大きくなる傾向がある シングルフィンは、古典的なサーフィンスタイルで、クルージングやカービングに適しています。
ツインフィン
- ボードの両側に2枚のフィンを装着
- スピード感があり、ターンがスムーズ
- 波の小さい日に適している ツインフィンは、小波から中波まで対応でき、ダイナミックなサーフィンが楽しめます。
トライフィン
- ボードに3枚のフィンを装着
- 一般的なショートボードに多く採用
- 安定性と機動性のバランスが良い トライフィンは、大きな波にも対応できるため、幅広いコンディションで活躍します。
クアッドフィン
- ボードに4枚のフィンを装着
- スピードが出やすく、ターンもスムーズ
- ビッグウェーブにも対応 クアッドフィンは、多彩なサーフィンスタイルを楽しめるフィンです。
2+1
- センターフィンにプラスして、サイドフィンを2枚使用
- トライフィンとシングルフィンの特性を併せ持つ
- スタビリティとマニューバビリティのバランスが良い
- 2+1フィンは、多目的なサーフィンスタイルに適しています。
フィンボックスとフィンシステム
フィンを取り付けるためのフィンボックスには、主に以下の3つのシステムがあります。
Futures
- 米国で開発されたシステム
- 1つの長いスロットにフィンを固定
- フィンとボードの接地面が広く、応答性が良い
FCS II
- FCSの進化版システム
- ツール不要で簡単にフィンの交換が可能
フィン素材と性能
フィンの素材は、性能や特性に大きな影響を与えます。以下に一般的なフィン素材とその特徴をご紹介します。
プラスチック
- 低価格で手に入りやすい
- 柔軟性が高く、初心者に適している
- 耐久性に劣る場合がある
プラスチック製のフィンは、手頃な価格で購入できるため、初心者にとっては魅力的です。柔軟性が高く、サーフィンの感触を掴みやすいというメリットがあります。ただし、耐久性に劣る場合があるため、上級者や頻繁にサーフィンを行う方にはおすすめしません。
ガラスファイバー
- プラスチックよりも剛性が高い
- 性能が向上し、中級者以上に適している
- 価格はプラスチックよりも高い
ガラスファイバー製のフィンは、プラスチック製に比べて剛性が高く、性能が向上します。中級者以上のサーファーにおすすめで、ターンやスピードコントロールがしやすくなります。ただし、価格はプラスチック製よりも高くなります。
カーボンファイバー
- 軽量で剛性が高い
- 最高の性能を求めるプロや上級者向け
- 価格が最も高い
カーボンファイバー製のフィンは、軽量でありながら高い剛性を持っています。これにより、最高の性能を発揮し、プロや上級者向けの素材となっています。しかし、その性能に見合った価格が設定されており、最も高価な選択肢です。
フィンの素材選びは、自分のサーフィンレベルや予算に合わせて選ぶことが重要です。素材によって、サーフィンの感触や性能が大きく変わるため、自分に合った素材を選ぶことでサーフィンの楽しさがさらに増すでしょう。
FCS フィン マテリアル
FCS(Fin Control System)は、サーフィン用フィンの有名ブランドであり、様々な種類のフィンマテリアルを提供しています。FCSフィンには、性能や特性に違いをもたらす複数のマテリアルが存在します。主なFCSフィンマテリアルを以下に紹介します。
パフォーマンスコア(PC): パフォーマンスコアは、軽量かつ高い剛性を持ち、応答性が良いとされています。このマテリアルは、中級者から上級者向けで、ターンやスピードコントロールが求められるサーフィンに適しています。
ソフトフレックス(SF): ソフトフレックスは、柔軟性が高く、初心者や軽量なサーファーに適しています。プラスチック素材に似た特性を持ち、安定性がありますが、剛性は低いため、上級者には物足りないかもしれません。
グラスフレックス(GF): グラスフレックスは、ガラスファイバーを使用したマテリアルで、剛性と応答性が向上しています。中級者から上級者向けで、バランスの良いパフォーマンスが期待できます。
カーボンフレックス(CF): カーボンフレックスは、カーボンファイバーを使用した最高の性能を持つマテリアルです。軽量かつ高い剛性を持ち、プロや上級者向けで、最高レベルのパフォーマンスが求められるサーフィンに適しています。
FCSフィンのマテリアルは、それぞれ異なる特性を持っていますので、自分のサーフィンスタイルやレベルに合わせて選択することが重要です。適切なマテリアルを選ぶことで、サーフィンの楽しさやパフォーマンスが向上するでしょう。
Futures フィン マテリアル
Futures Fins(フューチャーフィン)は、世界的に有名なサーフィン用フィンブランドで、さまざまな種類のフィンマテリアルを提供しています。Futures Finsの主なマテリアルは以下の通りです。
コンポジット: コンポジットは、複合材料を使用したフィンで、リーズナブルな価格と高い耐久性を兼ね備えています。コンポジットフィンは初心者から上級者まで幅広く使われており、バランスの良いパフォーマンスが期待できます。
ハニカム: ハニカムは、六角形の構造を持つ蜂の巣状のマテリアルで作られており、軽量で剛性が高い特性があります。ハニカムフィンは、応答性が高くターンがスムーズになるため、中級者から上級者向けのサーフィンに適しています。
カーボン: カーボンフィンは、カーボンファイバーを使用しており、軽量かつ高い剛性を持ちます。これにより、鋭いターンや高速なサーフィンに対応できるため、上級者やプロ向けのフィンとして人気があります。
テックフレックス: テックフレックスは、カーボンファイバーとケブラー繊維を組み合わせたマテリアルで、軽量かつ高い剛性を持ち、応答性が高い特性があります。テックフレックスは、上級者やプロ向けで、最高レベルのパフォーマンスが求められるサーフィンに適しています。
Futures Finsのマテリアルは、それぞれ異なる特性を持っており、自分のサーフィンスタイルやレベルに合わせて選択することが重要です。適切なマテリアルを選ぶことで、サーフィンの楽しさやパフォーマンスが向上するでしょう。
体重別おすすめフィンサイズ
体重別におすすめのフィンサイズを選ぶことで、サーフィンのパフォーマンスや安定性が向上します。以下に、体重別のおすすめフィンサイズを分かりやすく説明します。
- 軽量級(50kg未満)
- 小さいフィンサイズ(XSまたはS)を選ぶことが適しています。
- 小さなフィンは、軽量なサーファーに適切な抵抗を提供し、軽快なターンやスピードを維持できます。
- 中間体重(50kg – 75kg)
- 中くらいのフィンサイズ(SまたはM)が適切です。
- 中間サイズのフィンは、バランスの良いパフォーマンスを提供し、中間体重のサーファーに適した抵抗感をもたらします。
- 重量級(75kg以上)
- 大きいフィンサイズ(MまたはL)を選ぶことが適しています。
- 大きなフィンは、重量級のサーファーに十分な抵抗を提供し、安定性やパワーが必要なターンやマニューバに対応できます。
注意点:
- 体重以外にも、サーフィンスタイルや波の条件、ボードの形状やサイズによってもフィンの選択が変わる場合があります。そのため、体重別のおすすめフィンサイズはあくまで参考の一つとして考慮し、総合的な判断を行ってください。
- 各フィンブランドやモデルによってサイズ表記が異なる場合があるため、購入前に必ずサイズガイドを確認してください。
適切なフィンサイズを選ぶことで、サーフィンのパフォーマンスや安定感が向上し、波乗りの楽しさがさらに増します。自分に合ったフィンサイズを見つけて、快適なサーフィンを楽しんでください。
フィン選びのポイント
フィン選びをする際には、以下のポイントを考慮しましょう。
- サーフィンスタイル
- 波の条件
- ボードの特性
サーフィンスタイル
サーフィンには様々なスタイルがあり、それぞれのスタイルに適したフィン選びが重要になります。主なサーフィンスタイルには以下のようなものがあります。
クルージングスタイル
リラックスして波に乗り、滑走を楽しむスタイル。シングルフィンやロングボードが適しています。
カービングスタイル
波の面を滑りながら、大きなターンやカットバックを楽しむスタイル。シングルフィンやトライフィンが向いています。
パフォーマンススタイル
高速で波を攻め、エアリアルやラジカルなターンを繰り出すスタイル。トライフィンやクアッドフィンが適しています。
バレルライディングスタイル
波の中に入り、バレル(チューブ)を楽しむスタイル。トライフィンやクアッドフィンが向いています。
ビッグウェーブスタイル
高い波に挑戦するスタイル。特殊なフィンやボードが必要になります。
これらのスタイルに応じて、フィンの形状や素材、フィンシステムを選ぶことで、サーフィンのパフォーマンスが向上します。サーフィンスタイルは個人の好みや波の条件によっても異なりますので、自分に合ったフィン選びが大切です。
波の条件
波の条件に合わせたフィン選びは、サーフィンのパフォーマンス向上に役立ちます。以下に、波の条件とフィンの相性について簡潔にまとめます。
- スモールウェーブ(小波)
- ソフトで滑らかな波に対応するため、フレキシブルで浅いフィンが適しています。これにより、スピード感を持続させやすく、操作性が向上します。また、大きなフィンは、ドライブ力が強く、スピードを維持しやすいため、スモールウェーブでは有効です。小波では、スピードを維持することが重要であり、大きなフィンがその目的に適しています。
- ミディアムウェーブ(中波)
- 多様な波の形状に対応するため、オールラウンドな性能のフィンが適しています。トライフィンやクアッドフィンなど、バランスの良いフィンを選ぶことで、スピードと制御性が向上します。
- ビッグウェーブ(大波)
- 高速でパワーのある波に対応するため、剛性の高いフィンが適しています。これにより、安定性が高まり、波に対するコントロールが向上します。また、小さめのフィンは、制御性が高く、ターンがスムーズに行えるため、ビッグウェーブでは有効です。大波では、ボードのコントロールが重要であり、小さなフィンがその目的に適しています。
波の条件に応じてフィンを選ぶ理由は、波の形状やパワーがフィンの動きに影響を与えるためです。適切なフィンを選ぶことで、波の特性に適した動きが可能になり、サーフィンのパフォーマンスが向上します。
サーフボードの特性
サーフボードの特性に合わせたフィン選びとは、ボードの形状やデザイン、そして自分のサーフィンスタイルに適したフィンを選ぶことです。以下に、ボードの特性とフィン選びの関係を説明します。
ボードの長さとフィン
- 長いボードは、シングルフィンや2+1フィンが適しており、安定性を高めます。一方、短いボードは、トライフィンやクアッドフィンが適しており、敏捷性を向上させます。
ボードのロッカー(反り)
- ロッカーが大きいボードは、波の形に沿って曲がりやすいため、小さなフィンでコントロール性を高めることが望ましいです。逆にロッカーが小さいボードは、大きなフィンでドライブ力を強化することが有効です。
ボードのテール形状
- スクエアテールやピンテールなど、テール形状もフィン選びに影響します。例えば、スクエアテールは旋回性が高いため、トライフィンやクアッドフィンが適しています。一方、ピンテールは安定性が高いため、シングルフィンや2+1フィンが適しています。
サーフボードの特性に合わせたフィン選びを行うことで、ボードの性能を最大限に引き出し、自分のサーフィンスタイルに適したパフォーマンスが得られます。ただし、個々の好みや波の条件も考慮する必要があります。実際に試して、自分に合ったフィンを見つけることが大切です。
フィンの形状について
フィンの性能を決める基本的な要素として「ベース、デプス、エリア、スイープ(レイク)、ティップ」があります。それぞれの要素について分かりやすく説明します。
フィンのベース(Base)
フィンがサーフボードに接する部分で、水平方向の長さのこと。ベースが長いほどドライブ力が強く、速度が出やすくなります。逆に、ベースが短いほど旋回性が高まり、ターンがしやすくなります。
フィンのデプス(Depth)
フィンがサーフボードから水中に突き出る長さのこと。デプスが大きいほど安定性が高まりますが、ターンの抵抗が大きくなります。逆に、デプスが小さいほどターンがスムーズになりますが、安定性が低くなります。
フィンのエリア(Area)
フィンが水中に占める面積のこと。エリアが大きいほど安定性とドライブ力が高まりますが、抵抗が大きくなります。逆に、エリアが小さいほど抵抗が少なく、ターンがしやすくなります。
フィンのスイープ(Sweep)
フィンの傾斜角度のことで、フィンが前方に倒れるほどスイープ角度が大きくなります。スイープが大きいほど、安定性とドライブ力が高まりますが、ターンの抵抗が大きくなります。逆に、スイープが小さいほど旋回性が高まり、ターンがスムーズになります。
フィンのティップ(Tip)
フィンの先端部分の形状のこと。ティップが細いほどフレックスが大きくなり、ターンの際のスピードや応答性が向上します。逆に、ティップが太いほどフレックスが小さくなり、安定性が高まりますが、ターンの際の抵抗が大きくなります。
サーフィン初心者にオススメのフィン
サーフィン初心者におすすめのフィンは、以下の特徴を持つものが適しています。
- 中サイズと平均的な高さのフィン
- ハニカムフィン
- サイドフィン+センターフィン
サーフィン初心者はサーフボードの特性や、自身のサーフィンスキルも把握するのが難しいため、オーソドックスなベーシックタイプのフィンがオススメです。
フィンのサイズはMサイズ、オールラウンドに対応できる高さ(デプス)のフィンが好ましいです。
そして素材(マテリアル)は柔軟性のあるものがオススメ。一般的にサーフィンスキルが高いほど硬いフィンを好みます。
初心者〜中級者の場合は適度な硬さと柔軟性を持ち合わせた「ハニカム」がオススメです。
そしてフィンのシステムは「サイドフィン+センターフィン」が使えるサーフボードにしましょう。
サイドフィンだけのツインフィンは、サーフィン初心者には向いてません。センターフィンが取り付けられるボードを選べば間違いありません。
おすすめフィンブランド紹介
フィン選びに迷った場合は、以下のブランドから選ぶことをおすすめします。
- FCS
- Futures Fins
- nanazero
- Captain Fin
- Almond
ヒガシーサーもフィンの開発に携わっている nanazero フィンの紹介
日本発のEPSサーフボードブランド「nanazero」は Futures システムのフィンも販売しています。
- Honeycomb(ハニカム) 5フィン セット
- Honeycomb(ハニカム) キールフィン
- Honeycomb(ハニカム) サイドフィン
- Honeycomb(ハニカム) センターフィン オールラウンド 6.5″/7.5″/9″
- 5%OFFクーポン:higashisa
実は nanazero フィンは筆者も開発に携わっていて、サーフィン中級者の正直な意見を反映してもらっています。
まず、サーフィン初級者〜中級者は絶対に「ベーシックタイプ」を選ぶべきです。
フィンブランドの中には、プロのシグネチャーモデルや、最新モデルがありますが、流体力学において最もバランスが良いのはベーシックな形のフィンです。
また素材に関しても柔らかすぎず、硬すぎないハニカムフィンは初心者〜中級者にとって良い選択肢になります。
なので nanazero さんには、見た目のカッコいい「ベーシックな形と素材のフィン」をお願いしました。
そこで出来上がったのが上記のフィンたちです。
まとめ
- フィンはサーフボードにとってとても大切
- ぶっちゃけフィン単体で違いは分からない
- フィンのシステムで大きく乗り味は変わる
- 小波には大きなフィン、パワーのある波には小さめのフィン
- ベーシックなタイプを選べば間違いはない!
サーフボードのフィンはサーフィンのパフォーマンスに大きく影響します。フィンの種類や素材、サイズについて理解し、自分のサーフィンスタイルや波の条件、ボードの特性に合ったフィンを選ぶことが重要です。
また、信頼できるフィンブランドから選ぶこともおすすめです。適切なフィンを選ぶことで、サーフィンの楽しさやパフォーマンスが向上し、より素晴らしいサーフィン体験ができるでしょう。