- ルールとマナーとモラルの違い
- サーフィンの基本ルール
- ルールを破ってしまった時の対処法
本記事はサーフィン初心者さんに向けて、サーフィンの基本ルールをまとめています。
サーフィンを始めようと思っても、初心者さんが最初に困ってしまうのはサーフィン独特のルールですよね。
サーフィンには専門用語が多いだけでなく、ルールとマナーとモラルを混合して語られている項目も非常に多くて余計に混乱してしまいます。
また、基本的なルールが適用されない例外も多く「ローカルルール」というものも存在します。
試合や競技とは違って、愛好者が楽しむサーフィンの場面では審判がいません。
そのため、全員でルールを守り、安全に楽しめるように作られたものがサーフィンの基本ルールとなっています。
本記事ではサーフィンの難しいルールを、初心者さんでも分かるように専門用語を減らして解説しています。
なるべく分かりやすくサーフィンのルールを解説するよ!
シーシー
目次
サーフィンのルールは何のためにある?
ルールは規則のこと。安全に楽しむために作られた決まり事で、みんなが守らないといけないことがルールです。
サーフィンのルールは、サーフィンを楽しむサーファーたちが安全で安心して波乗りができるように作られた「決まり事」です。
このルールを守らないと事故や怪我に繋がります。
サーフィンのルールとマナーは何が違うの?
ルールは”みんな”が安全に楽しめることを目的にした決まり事。マナーは人間関係のトラブルを避けるための礼儀作法になります。
サーフィンのルールとは、サーフィンをみんなが安全に楽しむために守るべき規則や決まり事のことです。
サーフィンのマナーとは、サーファー同士のトラブルを避けるための礼儀作法となります。
例えばテーブルマナー、運転マナー、喫煙マナーなどは自分ではなく、”相手”を不快にさせないために使用するマナーですよね。サーフィンのマナーも相手を不快にさせないために守るべきマナーが存在します。
ただし、多くの場合「ルール&マナー」という形で混合されて使われているので、ルールとマナーでは目的が違うことを理解する必要があります。
例えば、よく言われる「ローカルルール」は、ルールではなくマナーを重んじてることが多いです。
その地域のローカルを怒らせたら怖いから「礼儀作法」を守ろうという趣旨のものですね。
ルールは”みんな”が安全に楽しむ目的で作られるものですが、特定の”誰か”が楽しむ目的で使われるものはルールとは呼びません。それはただの「パワハラ」です。
なのでよく言われているローカルルールはルールではなく、マナーという意味の方が分かりやすく覚えやすいです。
ルールとマナーを混合させるのはNGだよ!
シーシー
サーフィンのマナーとモラルの違いは?
マナーは礼儀作法。モラルは個人の善悪の基準に従って信念を守る行為。
マナーは礼儀作法ですが、モラルはヒトそれぞれの道徳心や価値観で変わります。
ルールはみんなのため。マナーは相手のため。モラルは自分のためと考えれば分かりやすくなりますね。
サーフィンのモラルの例としては「ローカルをリスペクトする」「ワンハンドクリーンをする」「海にやさしい日焼け止めを使う」などですね。
よくある勘違いとして「ローカルリスペクトをしろ」とモラルを強要する行為はモラハラになります。モラルは相手に強要するものではないんですよね。
こんな感じで覚えれば、サーフィンのルール、マナー、モラルが覚えやすくなります。
モラルは自分の道徳心を守るためのものなんだね!
シーシー
サーフィン 7つの基本ルール
サーフィン初心者さんが覚えておきたいルールは以下のようなものがあります。
- ワンマン・ワンウェーブ
- 前乗り禁止
- 波のピーク側が優先
- スネーク行為の禁止
- スープに逃げる
- リーシュコードをちゃんと付ける
- 自分のレベル以上の波には入らない(台風時など)
上記でまとめてあるものが、サーフィンの基本的なルールとなります。専門用語が多いけど、一つずつ解説をしていきます。
ルールに混合されがちなサーフィンのマナー
- 順番を守る
- ローカル優先
- すぐにピークに向かわない
- 大人数で同じポイントに入らない
- いきなりピークに向かわない
上記の項目はサーフィンのルールに混合されがちな「礼儀作法」です。ルールはみんなが安全に楽しむためのもの。マナーはサーファー間のトラブルを防ぐという目的があります。
ルールやマナーに混合されがちなサーフィンのモラル
- 海にゴミを捨てない
- 迷惑駐車をしない
- ビーチでタバコを吸わない
- ワンハンドクリーン
- ローカルリスペクト
- 駐車場で騒がない
- 駐車場でBBQしない
サーファーのモラルについては色々なことが言われています。
ルールやマナーと混合されがちですが、モラルは自分自身の道徳心を守るためのもので、それを他人に強要したり、それができていないからと言って批判したりするのは「モラハラ」になります。
よくあるのが「ローカルリスペクト」ですね。
これは誰かに強要したり、できていないからと言って批判したりするようなものではありません。あくまでも自分自身が守りたい道徳心から生まれるものがローカルリスペクトになります。
なのでローカルリスペクトは強要するものではなく、リスペクトされるサーファーになることがローカルリスペクトに繋がっていきます。
こんな感じでルール、マナー、モラルを混合してしまうと、サーフィンのルール難しすぎって感じてしまうので、まずは「ルール、マナー、モラル」の3つに分けて考えていきましょう。
“難問は分割せよ”ってデカントも言ってたよ!
シーシー
サーフィンに追加すべき新ルール、マナー、モラル
- 海に優しい日焼け止めを使う(ルール)
- 受動喫煙防止法を徹底させてほしい(ルール)
- 笑顔で挨拶する(マナー)
- 穏やかなコミュニケーションを徹底する(マナー)
- サーフポイント周辺にお金を落とす(モラル)
- ローカルVSビジターではなくてグッドサーファーリスペクト(モラル)
2022年以降のサーフィンは東京オリンピック正式種目後の世界です。また2024年パリオリンピック、2028年ロサンゼルスオリンピック、2032年ブリスベンオリンピックの正式種目に決定しています。
つまり今後10年間でカルチャースポーツがメジャースポーツに認められる可能性があるということです。
だからこそ、サーフィンの基本的なルール、マナー、モラルに上記項目を追加して、子どもたちと親御さんが安心して楽しめるスポーツの一つになって欲しいなと思います。
あくまでも個人的な意見です。
なぜサーフィンにはルールが必要なのか?
サーフィンのルールは”みんな”が安全に楽しむために必要な決まり事です。
決まり事なので守らないといけないですし、ルール違反は事故や怪我に繋がってしまいます。
みんなのためにも、この決まり事は必ず守りましょうというのがルールになります。
そしてルールには「無法者を増やさない」という効果もあります。
ルールがなければそれだけ危険性も高くなりますし、自分だけ楽しめればいいという無法者の集まりになってしまいます。
それを防ぐためにサーファー同士で定めたのが基本ルールということを覚えておきましょう。
ルールは無法者を増やさない効果もあるんだね!
シーシー
サーフィン基本ルール ワンマン・ワンウェーブ
サーフィンの世界にはワンマン・ワンウェーブという言葉があります。
ワンマン・ワンウェーブとは「1つの波には1人しか乗ってはいけない」という意味を表現した言葉です。
サーフィンは自然を相手にするスポーツなので、通常のスポーツのように歩いたり、走ったりと自分の意思と力だけでコントロールするのが難しいスポーツです。
そのためコントロールできない事故(クラッシュ等)がよく発生します。こうした事故を避けるために「1つの波には1人のサーファーだけ乗る」という基本ルールが出来上がりました。
このルールがあるおかげで、不要な怪我や事故を避けることができますし、どっちが悪いかという争いも少なくすることができます。
また、波が真ん中から崩れて左側、右側の両方に進んでいける波に関しては、1つの方向に1人ずつ乗ることができます。
一つの波に乗って良いのは一人まで!
シーシー
サーフィン基本ルール 前乗り禁止
サーフィンの基本ルール「前乗り禁止」とはどういう行為なのか。
サーフィンは波が先に崩れた側から乗るヒトに優先権があります。
例えば高速道路の本線で走っている車に、合流しようとする車が確認せずに侵入したら危ないですよね。
それと同じ行為が「前乗り(ドロップイン)」と言われています。
サーフィンはこの前乗り行為をルールで禁止されています。
車の運転には、左右確認、後方確認が運転には必要ですよね。
サーフィンも同じように乗る前に左右確認、後方確認が必要になってきます。
前乗りはとても危険な行為で、先に乗ってきたヒトの邪魔になることもあれば、先に乗ってきたヒトとクラッシュ(ぶつかる事故)することもあります。
そうなってしまうと怪我やボードの破損が起こってしまうリスクが発生するので、サーフィンの基本ルールとして「前乗りは禁止」とされています。
前乗りをしてしまった、されてしまった時の対処法
- 前乗りしてしまったら謝る
- 前乗りされてしまったら優しく声をかける
もしも分からず前乗りをしてしまった場合は、邪魔をしてしまった相手にごめんなさいと伝えましょう。そうすれば後々のトラブルに発展しなくなります。
前乗りをされてしまったら「今の波良かったね」と優しく声をかけると良いと思います。
間違って前乗りをしてしまった場合、大抵のサーファーさんは笑顔で許してくれますが、時には怒られることもあるので気をつけましょう。
前乗りは禁止だけど、間違って起こってしまうことも多いから、みんなで優しい気持ちでルールを守っていこう。
シーシー
サーフィン基本ルール ピーク側が優先
- 波が先に崩れる場所にいるサーファーが優先
- 先にテイクオフしたヒトが優先(昔のルール)
サーフィンの専門用語に「ピーク」という言葉があります。サーフィンのピークとは「波が最初に割れる場所」のことを指します。
サーフィンは波が先に崩れる場所にいるサーファーに優先権があります。
よく先にテイクオフしたヒトが優先、アウトからパドルしてるヒトが優先とも混合されがちですが、そしたらウネリからテイクオフできるヒトが優先になってしまうので、ロングボーダーや上級者が有利になっちゃいますよね。
なのでピーク側にいるヒトが優先にすることが「ルール」になっています。
ビーチブレイクでは波が崩れる場所が変わるので、その日のコンディションで変わりますが、リーフブレイクやポイントブレイクのようなサーフポイントでは、基本的にピークの位置が変わらないので混雑しがちです。
なので状況やシチュエーションによっても「ピーク側が優先」というのは初心者さんにとって分かりにくいかもしれませんが、基本ルールとしてあるので知っておくことが大切です。
波が崩れる側にいるヒトが優先だよ。
シーシー
サーフィン基本ルール スネーク禁止
サーフィンの「スネーク」という行為は、波を待っているヒトの順番を無視して、波が来た時にピーク側に移動して波を奪っていく行為です。
前乗りは間違ってやってしまうことが多いですが、スネークは故意に波を奪う行為なので一番イラってします。
マナーと混合されてしまいますが、これはサーフィンをみんなが安全に楽しむという目的を妨害しているので、明確なルール違反だと言えます。
スネークとはどういう行為なのかというと、次の画像の赤丸のヒトが、波が来たタイミングで、ピークで待っている黒丸のヒトたちより、ピーク側に移動して波に乗っていくとスネークとなります。
明確なルール違反ではありますが、ローカルサーファーやサーフィン上級者がかなりの頻度でスネークをしてきます。
一人がスネークをすると、みんなが自分の波を守る目的でガツガツした雰囲気になってしまうので、そういうサーファーがいる場所でサーフィンするのを避けるのがオススメです。
スネークは一番イラってくるルール違反なので、気をつけましょう。
シーシー
サーフィン基本ルール スープに逃げる
沖からサーファーが波に乗ってくる場合、自分が波の内側にいる時のシチュエーションです。
右か左に逃げなきゃいけないという状況下では、とりあえず「スープに逃げる」というのがルールになっています。
サーフィンのスープとは、すでに波が崩れて白波になっている場所のこと。
この場所は波が崩れてパワーがなくなっている場所なので、サーフィンのライディングができません。
そのため沖から乗ってくるサーファーの進路妨害にはなりにくいです。
ただ「スープに逃げる」というのは「一応の決まり事」ですが、状況に合わせて逃げる場所を変える必要もあります。
波を避けるというよりも、サーファーを避けることが目的なので、ぶつかったり、妨害にならないような場所に逃げる判断が必要になってきます。
もし進路を妨害してしまったり、逃げる方向を間違ってしまった時は、ちゃんと謝ればトラブルにはなりません。
ルールとしてはスープに逃げることが大事だけど、相手の妨害にならないところに逃げるということを覚えておこう!
シーシー
サーフィンの基本ルール 自分のレベル以上の波に入らない(台風時など)
先輩に連れられて、仲間に連れられて、ヒトが入ってるから大丈夫だと思って・・・そんな感じで自分のレベル以上の波が割れている海に入るのはNGです。
もし流されたり、怪我をしたりすると、周りのサーファーさんにも危険が及びますし、消防、警察、救急車などが出動する事態にもなります。
モラルと考えることもできますが、みんなが楽しむための決まり事になるので、ルールとして考えておきましょう。
自分のレベル以上の波が割れている海には入らないようにしよう。
シーシー
同調圧力が一番危ない
ちなみに仲間同士でサーフィンしてると、どうしても「大丈夫だよ」とか「このぐらいでビビるなよ」みたいな同調圧力を仕掛けてくるサーファーもいます。
これはアルコールが飲めない未成年に対して、アルコールを強要するのと同じ行為なのでNOと言う勇気と、そういうことを言わないサーファーと付き合うことが大事です。
私も若い頃はこうした同調圧力に負けて、台風時に入ってカレントに流されて、死ぬ思いをしました。ヒトって本当に危なくなると、過呼吸になって動悸が激しくなり、パドリングが全然進まなくなってしまうんですよね。
ライフセーバーもなく、自分の実力もない状態で、いつも以上の波や、台風時の海に入るのは本当に危険です。
沖縄県では死亡事故もある
例えば沖縄県では2021年に2件の死亡事故が発生しました。
いずれも米軍属の方でしたが、沖縄県のサーフポイントのことをよく知らないことが原因でした。
そのうちの1件は、初心者がソフトボードで仲間数人とサーフィンして、一人がそのまま亡くなっています。
その日はウネリが高く、そのポイントを知っているサーファーなら絶対に入らないようなクローズコンディションでした。
運悪く、そのポイントのことを知らない初心者同士で、アプリやSNSで波があるという情報を見て素人判断で入ってしまったのだろうと予測できます。
サーフィンは普段、怪我もしにくく安全なスポーツではありますが、台風時や波が大きくなった時は、死亡事故が発生するようなスポーツでもあります。
これはマナーやモラルで気をつけようという話ではなく、ルールとして「自分のレベル以上の波には入らない」という決まりにしておくべきです。
サーフィンの基本ルール リーシュコードを必ず着けよう
サーフボードには自分とボードを紐で結ぶ「リーシュコード」と呼ばれる道具があります。
「ノーリーシュ」でサーフィンをするヒトもいますが、基本的に他のサーファーがいるポイントではリーシュコードを使いましょう。
リーシュコードは命綱にもなりますし、ボードが流れてヒトにぶつかったりする事故を防ぐ役割があります。
リーシュコードは必ず着けましょう。
シーシー
サーフィン新ルール 海に優しい日焼け止めを使う
ここからは2022年以降のサーフィンで追加してほしい新ルール、新マナー、新モラルについてまとめていきます。
あなたは「海を汚さない日焼け止め」を使っていますか?
雑誌やSNSでプロサーファーが紹介している日焼け止めにも、実は海に悪影響を及ぼす成分が使われていたりします。
ハワイは2018年から海に悪影響を及ぼすオキシベンゾンとオクチノキサートが含まれている日焼け止め使用を州の法律で禁止しました。
ワイキキ周辺では使用することも販売することも禁止されており、海に優しい日焼け止め以外は使えないような仕組みになっています。
サーフィン発祥の地ハワイが州で日焼け止めを禁止するくらい、実は日焼け止めに使われている成分が海のサンゴや生き物たちに悪影響を及ぼすんですね。
はい、ということで私たちが使うべき日焼け止めを使いましょう。
- サーファーが海で絶対に使ってはいけない日焼け止め!紫外線吸収剤と防腐剤が使用されてないものを選ぶべし
- 19年間違ってた!「日焼け止めの正しい塗り方 3つのテクニック」美容のプロに教わりました
- 本当に恐ろしすぎる紫外線から子供を守る12項目
日本で市販されている日焼け止めの多くはパラオやハワイでは禁止されている成分を使っています。
シーシー
サーフィン新ルール 受動喫煙防止法
喫煙対策後進国の日本も、ようやく「マナーからルールへ」という形で受動喫煙防止法が適用されるようになりました。
ハワイではビーチでの喫煙が禁止されていて、タバコを吸おうものなら問答無用で罰金刑になります。
筆者も気管支が弱く、娘も気管支が弱いので受動喫煙はなるべく避けたいという事情があります。
せめてビーチ周辺や、子供たちが利用している歩道は受動喫煙防止法を適用して欲しいなと思います。
タバコぐらいで文句言うなよというサーファーへのお願い
以前、沖縄県のメジャーサーフポイント砂辺で子供たちと海を眺めていると、波チェックをしていたサーファーがいきなり隣でタバコを吸い始めました。
その時、至近距離で受動喫煙してしまった娘が、咳が止まらなくなってそのまま病院に行ったことがあります。
嫌いとか臭いとかもありますが、そういうレベルではなく、子供たちの体調に悪影響があるので、本当にやめて欲しいと思います。
もし隣でいきなりゲロを吐いたり、ウンチされたら迷惑ですよね。
私たち家族にとっては、受動喫煙はゲロを吐かれたり、ウンチを隣でされる行為と同じなんです。
タバコを吸うことは別に悪いことではないですが、受動喫煙に対する意識っていうのをもう少し高めて欲しいです。
受動喫煙防止はマナーじゃなくてルールになりました。
シーシー
サーフィン新マナー 笑顔で挨拶する
同じ趣味を楽しんでいる者同士、敵対したり無視したりするよりも、笑顔で挨拶し合う方が楽しいと思いませんか?
県外から移住されたサーファーさんが「なんで沖縄のサーファーって知り合いじゃないのに話しかけたり、挨拶したりするの?これ普通じゃないから」って口を揃えて言いますが、筆者の感覚では海外も含めてそれが当たり前だったので、日本のサーフィンって怖いなって思いました。
笑顔で挨拶するなんて、ハワイ、オーストラリア、ニュージーランド、カリフォルニアでは当たり前ですし、怖い顔でサーフィンするより、笑顔で挨拶し合うほうが相手も自分も楽しいじゃないですか。
挨拶の大切さや、態度、言葉に対して勉強するとクオリティ・オブ・ライフがグッと高まるので、サーファーのみんなにこの本をオススメしています。
小学生の子供たちでも出来ていることだよね!
シーシー
マナーを守ってもらうために穏やかに接する(マナー)
これは心理学に基づいたやり方ですが、まず相手の立場に立って味方になることで、こちら側の意見を通しやすくするという方法です。
よく怒鳴ったり怒るという未熟なコミュニケーション手段でルールの徹底を訴えようとする方がいますが、それは心理学的にとてもとても悪手なので、逆効果になります。
マナーの悪いビジターさん、ルールを知らない初心者さんはいつでもいます。そしてポイントによっては深刻なトラブルに発展している地域もあります。
そこで対立という手段ではなく、穏やかなコミュニケーションでお互いの意見を聞くことが大切です。理想論ですし、むずかしいことなのは分かっています。
でもやられた方はローカルもビジターもいつまでも恨みとして残りますよね。なのでまずルールやマナーを知ってもらうこと。
そして当たり前ですが「間違ったことをしたら謝る」「その地域の大切にしているローカルルールやマナーを尊重する」ことをみんなで守っていきましょう。
「花よりも、花を咲かせる土になろう」という言葉がありますが、サーフィンを楽しむ人口が増えれば、それだけサーフィン業界も潤うし、サーファーのライフスタイルに価値が生まれやすくなります。
サーフィン新モラル サーフポイント周辺にお金を落とす
2022年以降のサーフィンに最も必要なことが「サーフポイント周辺にお金を落とす」という道徳心です。
本音で言うと「決まり事」としてルール設定してもらいたいところですが、あくまでも主観的な考え方なのでモラルとしておきます。
サーフポイント周辺にお金を落とすメリット
- サーファーがお金を使うことで価値のある観光客になれる
- サーファーがお金を使うことで地域住民がウェルカムできる
- サーファーがお金を使うことで地方自治体がサーファーをプッシュしてくれる
例えば学生時代にサーフトリップしたバリ島では、日本人サーファーの目も当てられない現実を目の当たりにしました。
30代〜40代で良い歳しているのにロスメン(安宿)に泊まり、ガイド代をケチってレンタルバイクを借りて、バリでサーフトリップしていました。
いかにも「俺はバリに詳しいサーファーだ」みたいな感じでローカルと談笑していましたが、学生時代の僕は、はっきりと「ダサッ」と思いました。
もちろんこうしたサーフトリップが好きな方もいるでしょう。そのスタイルは否定しないけど、できれば年相応のサーフトリップをしたいです。
今であれば家族全員で1ヶ月ハワイ旅行に行ったりする感じですね。妻と子どもたちを連れてロスメンとかありえないからね。
身の丈に合わない消費は必要ありませんが、ワイキキの発展ぶりは「観光客がお金をたくさん使うから」発展しています。サーファーの地位も高いし、女性も子供たちもご年配の方までみんながサーフィンを楽しんでいます。
なぜなら「サーフィンを楽しむライフスタイルが社会的に認められているから」に他なりません。それがステータスでもあるし、ライフスタイルでもあるんです。
日本のように「いい年してサーフィンなんかしてるよ。やるならゴルフだろ」みたいな風潮なんて微塵もありません。
それってやっぱり「ビーチカルチャーのステータス」がある一定以上のラインで認められているからなんですよね。
だからサーファーは必ずサーフポイント周辺でお金を使うことをルールにしたほうがいい。そうすることで「サーファーを呼べば金になる」という認知が生まれて、サーファーの地位が上がっていくと思います。
サーフィン新モラル グッドサーファーをリスペクトする
冒頭でも解説したサーフィンの「ローカルルール」ですが、これは決まり事ではなく「ローカルに対して失礼がないようにする礼儀作法」です。
ただ、ローカルリスペクトを「昔からそこでサーフィンしているだけ」のヒトも含めているのは間違いです。
私が住んでいる沖縄県では、他の地域と比べてとてもフレンドリーだと言われています。そのためビジターさんや県外から移住された方々も気軽にサーフィンを楽しめる雰囲気があります。
台風時にはカレント(潮の流れ)が発生するので、知らないヒトが入らないように注意できるローカルサーファーさんはリスペクトに値します。
また地域住民との話し合いを重ねて、駐車場問題を解決してくれているローカルサーファーさんもリスペクトできますよね。
ローカルとは、地元の自治体と話し合いを重ねていたり、初心者さんやビジターさんがトラブルなくサーフィンを楽しめるために環境を整備するヒトたちのことを指します。
またしっかりと地元にお金を落として、経済的に貢献しているサーファーもローカルとしてリスペクトに値します。
「昔からそこでサーフィンしているだけのヒト」をローカルとしてリスペクトはされないでしょう。
ローカル、ビジター、初心者、上級者、プロで分けるよりも「グッドサーファーをリスペクトしよう」という流れになれば良いのになと思います。
サーフィンのルールはみんなの安全を守るためのもの
サーフィンの基本ルールは、みんなの安全を守るためのものであって、自称ローカルの輩たちを守るためのものではないということです。
世界のサーフィン競技は2016年、旧WCT体制から現WSL体制に移行しました。そこからルールや体制が大きく変化して、サーフィンはベースボールやサッカーのようにメジャースポーツとなるべく進化を遂げています。
その一方で精神性を重視する「ライフスタイルとしてのサーフィン」も今後どんどん人口が増えていくと予想できます。
特に日本のサーフィンは世界のサーフカルチャーから非常に…非常に遅れていることを知っておく必要があります。
サーフィン先進国やビーチカルチャーが根付いているオーストラリア、ニュージーランド、ハワイ、カリフォルニアなどは、海で暮らすライフスタイルがステータスです。そして、サーファーのライフスタイルは「憧れ」にもなっています。
サーフィンは素晴らしい価値観がある一方で、間違ったローカリズムやマナーの悪いビジター、ルールやマナーを尊重しないサーファーのおかげで「サーファー怖い」というイメージが根付いてしまっています。
怒りや対立というコミュニケーションは、非常に未熟なコミュニケーション手段なので、こうした部分もサーフィンらしく成熟していけるライフスタイルであってほしいなと思います。