本記事は日本発EPSサーフボードブランド『nanazero WOODSKIN ザ・フィッシュ 5’4″ 31.8L』の詳細レビューをまとめています。
ナナゼロのサーフボード全シリーズのテストライダーとして、このザ・フィッシュを実際に半年間使用した経験を基に、サーフィン歴20年の視点から詳細にレビューします。リズ・フィッシュをベースとした王道レトロフィッシュの魅力と特徴を、動画と写真を交えて徹底解説します。
目次
nanazero ザ・フィッシュ YouTube 動画レビュー
【YouTube動画】nanazero The Fish 5’4″ 乗ってみた感想 >

メイ
ナナゼロのザ・フィッシュって、どんな特徴があるボードなの?他のフィッシュボードとは何が違うのかな?
ザ・フィッシュは伝説的シェイパー、スティーブ・リズのフィッシュデザインをベースにした王道レトロフィッシュです。ウッドスキン構造とEPSコアで軽量化されており、フィッシュ本来のフロー感とドライブ性能を現代的にアップデートしたモデルでした。加速性能は特に印象的で、小波でも驚くほどスピードが出ましたね。

ヒガ
nanazero WOODSKIN ザ・フィッシュ 基本スペックと特徴

項目 | 詳細 |
---|---|
モデル名 | nanazero WOODSKIN ザ・フィッシュ |
サイズ | 5’4″ x 21″ x 2 7/16″(31.8L) |
価格 | ¥89,800(税込・送料込)※廃盤 |
対象レベル | 中級者〜上級者 |
適正波質 | 膝〜肩サイズ、面の良いコンディション |
フィンシステム | ツインフィン(Futures対応) |
構造 | EPSコア + ウッドスキン + ファイバーグラス |
後継モデル | フィッシュ II パフォーマンス |
- スティーブ・リズのクラシックフィッシュデザインをベース
- EPSコアとウッドスキンによる軽量かつ耐久性の高い構造
- 弱いロッカーと幅広のスワローテールによる優れた波キャッチ性能
- ツインフィンセットアップによるフロー感とドライブ性能
- 環境に配慮したサステナブル設計(売上の1%が環境保護団体に寄付)
詳細スペックと構造解説
- ロッカー:フラットに近い弱いロッカー設計
- レール形状:厚めのダウンレール(レールtoレールが容易)
- テール形状:幅広のスワローテール(フィッシュテール)
- ボトム形状:シングルコンケーブ〜Vee(センターライン後方)
- コア構造:高密度EPSフォーム + バンブーストリンガー1本
- デッキ構造:4ozファイバーグラス + ウッドスキン + 6ozファイバーグラス
- ボトム構造:4ozファイバーグラス + ウッドスキン + 4ozファイバーグラス
このボードは、伝説的なシェイパー、スティーブ・リズが1970年代に開発した「リズ・フィッシュ」の特徴を忠実に再現しています。弱いロッカーと幅広なボリュームゾーンにより、小波でも驚くほど速い波キャッチを実現。EPSコアの軽量性とウッドスキンの耐久性を組み合わせることで、現代的にアップデートされたレトロフィッシュとなっています。
実際に使用したレビュー:中級者目線の詳細評価

テストライダーのプロフィール
- 年齢・体格:30代後半、163cm、54kg
- サーフィン歴:20年(NSA3級レベル)
- 普段の使用ボード:ショートボード、レトロツイン、ミッドレングス
- テスト環境:沖縄のリーフブレイク、面の良いコンディション中心
- 使用期間:約6ヶ月間の継続使用
波質別パフォーマンス評価
- 膝〜腰サイズの小波:波キャッチが非常に速く、他のボードでは乗れない波でも楽しめる
- 面の良いコンディション:フィッシュ本来のフロー感とスピードを存分に楽しめる
- 厚めでフェイスの広い波:ロングライドとカービングターンが心地よい
- 胸〜肩サイズの中波:加速性能とターン性能のバランスが最高に発揮される
- 風の強いコンディション:軽量なため風に煽られやすく、安定性が低下
- 頭以上の大波:ボードの特性上、パワーのある大きな波には不向き
- ダンパー気味の波:フェイスが短い波ではフィッシュの特性を活かしきれない


メイ
フィッシュボードって初心者でも乗れるイメージがあったけど、このボードは中級者向けなの?どうして難しいの?
ザ・フィッシュは短いツインフィンで、ダウンレール設計のため、レールtoレールのコントロールが重要になります。また、EPSの軽量性により、慣れないと不安定に感じることがあります。ショートボードでボトムターンとカットバックができるレベルがあると、このボードの真価を楽しめますよ。

ヒガ
メリット・デメリット総合評価
- 圧倒的な加速性能:EPSコアと弱いロッカーにより、小波でも驚くほどのスピードを実現
- レトロフィッシュの王道的な乗り味:スティーブ・リズのオリジナルデザインを忠実に再現
- 美しいウッドスキン仕上げ:機能性と美観を両立した高級感のある外観
- 軽量で取り回しが容易:EPSコアにより従来のPUボードより格段に軽い
- 環境への配慮:サステナブル素材使用、売上の1%が環境保護団体に寄付
- 優れた耐久性:ウッドスキン構造により傷に強く長期使用可能
- 現在購入不可:2024年に廃盤となり、新品での購入は不可能
- 中級者以上向けの操作性:初心者には扱いが難しく、ある程度のスキルが必要
- コンディション依存:面の荒れた状況や風のある日は性能が大幅に低下
- EPSリペアの高コスト:修理が必要になった場合、PUボードより費用が高額
- 軽量による不安定感:慣れるまではコントロールが難しく感じることがある
他の人気フィッシュボードとの比較
モデル | 価格 | 特徴 |
---|---|---|
nanazero ザ・フィッシュ | ¥89,800(廃盤) | クラシックレトロ、ウッドスキン |
nanazero フィッシュ II | ¥79,800 | パフォーマンス重視、現行モデル |
DHD MINITWIN 2 | ¥119,900 | モダンツイン、PU構造 |
CI FISH | ¥119,900前後 | カリフォルニアクラシック |
廃盤となったザ・フィッシュの代替として、後継モデルのフィッシュ II パフォーマンスがおすすめです。よりパフォーマンス志向にアップデートされ、価格も抑えられています。
推奨ライディングスタイルと上達のコツ

- 膝を曲げた低い姿勢を保つ:膝を伸ばすと引っかかりやすくなるため、常に屈伸できる姿勢で
- テイクオフで慌てない:波キャッチが速いため、落ち着いてスタンドアップする
- ボトムまで降り切る:フィッシュの加速性能を活かすため、ボトムターンを意識
- レールtoレールを意識:ダウンレールの特性を活かした滑らかなターンを心がける
- 大きめのフィンを使用:安定性とドライブ感を高めるため、やや大きめのフィンがおすすめ

メイ
フィッシュボードで上達するコツってある?普通のショートボードとは乗り方が違うの?
フィッシュボードは「フロー」を重視します。力を入れすぎず、波のエネルギーを利用した滑らかなライディングを心がけてください。ターンでは急激な動きよりも、レールを傾けてボードと波の流れに身を任せる感覚が大切です。この乗り方をマスターすると、ショートボードの上達にも必ず繋がりますよ。

ヒガ
よくある質問(FAQ)
Q
ナナゼロ ザ・フィッシュは現在購入できますか?
A
残念ながら、ザ・フィッシュは2024年に廃盤となり、現在は購入できません。後継モデルとして「フィッシュ II パフォーマンス」が販売されており、同様の乗り味を楽しめます。
Q
初心者でもザ・フィッシュに乗れますか?
A
ザ・フィッシュは中級者以上向けのボードです。ショートボードでボトムターンやカットバックができるレベルのスキルが推奨されます。初心者の方には、より安定性の高いミッドレングスやファンボードから始めることをお勧めします。
Q
ザ・フィッシュに最適な波質は?
A
面の良い膝〜肩サイズの波で最高のパフォーマンスを発揮します。特に厚めでフェイスの広い波質では、フィッシュ本来のフロー感とスピードを楽しめます。風の強い日や面の荒れた条件では性能が低下します。
まとめ:ザ・フィッシュから学ぶレトロフィッシュの魅力

nanazero WOODSKIN ザ・フィッシュは、スティーブ・リズの伝説的なデザインを現代的にアップデートした、王道レトロフィッシュでした。廃盤となった今も、そのクラシカルな乗り味と美しいウッドスキン仕上げは多くのサーファーの記憶に残る名機です。
中級者以上のスキルが必要ですが、一度その魅力を体感すれば、サーフィンの新たな楽しみ方を発見できるボードでした。現在は後継モデルのフィッシュ II パフォーマンスが販売されており、よりパフォーマンス重視の設計で同様の楽しさを味わえます。
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