サーフボード 適正ボリューム診断&早見表【年代・体重・レベル別】

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nanazero ミッドレングス mid07 パフォーマンスツイン

「自分に合うサーフボードのボリューム(リッター数)が知りたい」——そう思って調べると、必ず体重×レベルの計算式にたどり着きます。

ただ、SNSで1,000人近くのサーファーのボード相談に答えてきた経験からすると、この計算で出た数値が実際の自分に合っていないと感じている方が非常に多い。

この記事では、まず診断ツールで適正ボリュームをすぐに確認できるようにしています。そのうえで、なぜ従来の計算がミスマッチを起こすのか、100本以上のテストボードのデータ分析と開発現場で得た知見をもとに解説します。

適正ボリューム診断ツール

体重・レベルだけでなく、年齢・サーフィン頻度・波質・波キャッチの状況を含む9つの質問から、あなたの現実的な適正ボリュームを導き出します。ショートボード・ハイブリッド・ミッドレングスそれぞれの目安ボリュームを表示します。

診断結果はあくまで参考値です。より詳しいアドバイスが必要な場合は、記事末尾のLINEからご相談ください。

なぜ「体重×レベル」の計算では合わないのか

Webで検索できる適正ボリューム計算のほぼすべてが、判断軸を「体重」と「レベル」の2軸に絞っています。

この計算が前提としているのは競技サーフィン・10〜20代・ショートボードという条件です。この前提から外れるサーファーに対して、計算値は構造的にずれてしまいます。

ボリュームと浮力は別物:開発現場でわかったこと

そもそも、多くのサーフショップや量販店が説明していない重要な事実があります。

サーフボードのボリューム(リッター数)と浮力はイコールではありません。

ソフトボードブランドとEPSサーフボードブランドの開発に携わる中で、これを実感として理解しました。ボリューム表記はサーフボードを成形する前のフォーム素材の体積です。フォームの体積が30Lであれば、PU素材でも・EPSでも・ソフトフォームでも、完成後のサーフボードには「30L」と記載されます。

しかし加工後の重さは素材によって大きく変わります。EPSはPUより軽く、ソフトフォームはまた異なります。アルキメデスの原理が示す通り、浮力とは「流体の中にある物体が受ける上向きの力」であり、物体の重さが変われば当然、水中での挙動も変わります。

ボリュームと浮力の違い
  • ボリューム:加工前のフォームの体積(リットル)。素材が変わっても数値は同じ
  • 浮力:水中で受ける上向きの力。素材・加工・重さによって変わる
  • 同じ30Lでも:PU・EPS・ソフトフォームでは体感浮力が全く異なる

「そのボードの浮力いくら?」「30Lぐらいです」という会話はよくありますが、これは根本的に質問と回答が噛み合っていません。ボリューム(体積)を答えているのに、浮力(力)について聞かれているからです。

だからこそボリュームという数字は、知っておくと便利な目安ではあっても、それだけで乗り味や適性を判断できる指標ではないのです。

ヒガシーサーの実例:計算値と実際に合うボリュームの差

自分自身を例として示します。サーフィン歴20年以上・40代・レベルは中上級(NSA2級に近い水準)・体重55kg前後です。

一般的な適正ボリューム計算ではこのスペックで22L前後が表示されます。そのリッター数のショートボードは乗れなくはありません。ただ40代でそこまでハイパフォーマンスなボードに乗っても楽しくないし、関節への負担が大きい。

実際にパフォーマンスが高く、純粋に楽しいと感じるボリュームはショートボードで28L前後、最も調子がいいのは30L前後のEPSサーフボードです。

計算値と実際の差(ヒガシーサーの場合)
  • 体重55kg・中上級・40代・週1〜2回
  • 計算上の適正ボリューム:22L前後
  • 実際に一番調子いいボリューム:28〜30L(+6〜8L)

年間200本以上のサーフボードの販売に関わり、100本以上のテストボードでデータを取ってきた経験からも、この「計算値と実感のずれ」は40代以降のサーファーに非常に多く見られます。

本当に合うボリュームを決める5つの要素

nanazero ミッドレングス mid07 パフォーマンスツイン

日本最大級のサーフィンオンラインスクール「コレクトサーフ」で科学的なサーフボード理論を学び、開発・テストライダーとして現場を経験して見えてきた、適正ボリュームを左右する要素は5つあります。

① 体重

基本軸です。ただし体重が同じでも身長・体型・筋肉量によって水上での挙動は異なります。数値はあくまで出発点です。

② レベル

テイクオフの質・波のパワーゾーンをどれだけ使えるかで判定します。ただし一般的な計算で使われるレベル区分は競技基準で設定されているため、日本人の一般サーファーは自分の実力より1段階下で判定するのが現実的です。

③ 年齢

体力・関節の可動域・疲労回復力は年齢とともに変化します。同じレベルでも40代と20代では合うボリューム帯が変わります。40代で+5L、50代以上で+10L程度を基準値に上乗せするのが目安です。

④ サーフィン頻度

月1〜2回のサーファーと週3回以上のサーファーでは、筋力・バランス感覚の維持量が大きく異なります。頻度が低いほど浮力に余裕を持たせることで、毎回のサーフィンを安定させやすくなります。

⑤ 波質・ボードジャンル

厚くてゆっくりした波ではより浮力が必要で、掘れたパワーのある波ではボリュームを抑えた方がコントロールしやすくなります。またショートボード・ハイブリッド・ミッドレングスではそれぞれ求める浮力量がそもそも異なるため、ジャンルをまたいで同じ計算式を使うことは適切ではありません。

よくある質問

Q

サーフボードのボリュームと浮力は同じですか?

A

異なります。ボリュームは加工前のフォームの体積(リットル)で、素材が変わっても数値は同じです。浮力は水中で受ける上向きの力で、素材・加工・重さによって変わります。同じ30LでもPU・EPS・ソフトフォームでは体感浮力が全く異なります。

Q

適正ボリュームの計算結果が実感と合わない気がするのはなぜですか?

A

一般的な計算は競技サーフィン・若年層・ショートボード前提で設計されており、判断軸が体重とレベルの2軸のみです。年齢・頻度・波質・ボードジャンルを考慮しないため、週末サーファーや40代以降の方には構造的にミスマッチが起きやすくなっています。

Q

40代になったらボリュームを上げるべきですか?

A

多くの場合おすすめします。計算上の適正より5〜8L多めを選ぶことで、波数が増え・疲れにくく・ライディングを楽しめる時間が長くなります。「計算では合っているはずなのに楽しくない」という方はまずボリュームを見直してみてください。

Q

ミッドレングスやハイブリッドボードの適正ボリュームはどう考えればいいですか?

A

ショートボード基準の計算値よりハイブリッドで+4〜10L、ミッドレングスで+10〜18Lが目安です。ジャンルが変われば求める浮力量が根本的に変わるため、ショートボード前提の計算式をそのまま使うことは適切ではありません。上の診断ツールではジャンル別に結果を表示しています。

Q

手元のサーフボードのリッター数の調べ方は?

A

ボードに記載されているCL値(Cubic Liter)を確認してください。記載がない場合はメーカーサイトやショップへの問い合わせが最も正確です。長さ・幅・厚みから概算する方法もありますが、ロッカーや形状の違いで誤差が生じます。

ボードについて相談したい方へ

診断ツールで結果は出たけど、「自分のケースに本当に合っているか確認したい」「ボード選びで失敗したくない」という方は、公式LINEからご相談ください。

SNSで1,000人近くのサーファーのボード相談に答えてきた経験をもとに、あなたのレベル・体重・波質・ライフスタイルに合わせた具体的なアドバイスをします。

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【参考】年代・体重・レベル別 適正ボリューム早見表

診断ツールが面倒な方向けに、代表的なパターンの目安ボリュームを年代別にまとめています。数値は診断ツールと同じロジック(年齢・頻度補正あり・月1〜2回基準)に基づく概算値です。

10〜20代

体重レベルショートボードハイブリッドミッドレングス
50kg初級33〜37L37〜43L43〜51L
50kg中級24〜27L28〜33L34〜42L
50kg中上級20〜23L24〜28L30〜37L
60kg初級39〜44L43〜50L49〜59L
60kg中級29〜32L33〜38L39〜47L
60kg中上級24〜27L28〜33L34〜42L
70kg初級46〜51L50〜58L56〜67L
70kg中級34〜38L38〜44L44〜54L
70kg中上級28〜31L32〜37L38〜46L
80kg初級52〜58L56〜65L62〜74L
80kg中級38〜43L42〜49L48〜58L
80kg中上級31〜35L35〜41L41〜50L

30代

体重レベルショートボードハイブリッドミッドレングス
50kg初級35〜39L39〜45L45〜53L
50kg中級26〜29L30〜35L36〜44L
50kg中上級22〜25L26〜31L32〜39L
60kg初級41〜46L45〜52L51〜61L
60kg中級31〜35L35〜41L41〜50L
60kg中上級26〜29L30〜35L36〜44L
70kg初級48〜54L52〜60L58〜69L
70kg中級36〜40L40〜46L46〜56L
70kg中上級30〜34L34〜40L40〜49L
80kg初級55〜61L59〜68L65〜77L
80kg中級41〜46L45〜52L51〜62L
80kg中上級34〜38L38〜44L44〜53L

40代

40代は体力・関節負担・回復力の変化を考慮して、20代の数値より全体的に+5L程度多めに設定しています。

体重レベルショートボードハイブリッドミッドレングス
50kg初級38〜42L42〜48L48〜57L
50kg中級29〜32L33〜38L39〜47L
50kg中上級25〜28L29〜34L35〜43L
60kg初級45〜50L49〜57L55〜66L
60kg中級34〜38L38〜44L44〜54L
60kg中上級29〜33L33〜39L39〜48L
70kg初級52〜58L56〜65L62〜74L
70kg中級39〜44L43〜50L49〜60L
70kg中上級33〜37L37〜43L43〜52L
80kg初級59〜65L63〜73L69〜82L
80kg中級44〜49L48〜56L54〜65L
80kg中上級37〜42L41〜48L47〜57L

50代以上

50代以上は40代からさらに+5L程度多めに設定しています。楽しく・長く・疲れにくいサーフィンを最優先した目安値です。

体重レベルショートボードハイブリッドミッドレングス
50kg初級43〜47L47〜54L53〜63L
50kg中級33〜37L37〜43L43〜52L
50kg中上級29〜33L33〜39L39〜48L
60kg初級51〜57L55〜64L61〜73L
60kg中級39〜44L43〜50L49〜60L
60kg中上級34〜38L38〜44L44〜54L
70kg初級59〜65L63〜73L69〜82L
70kg中級45〜50L49〜57L55〜67L
70kg中上級38〜43L42〜49L48〜58L
80kg初級66〜73L70〜81L76〜90L
80kg中級50〜56L54〜63L60〜72L
80kg中上級43〜48L47〜55L53〜64L
ヒガシーサー

ヒガシーサー

ブロガー/クリエイター/サーフボード開発/テストライダー

サーフィン歴20年、Beach Access・nanazeroのテストライダー、サーフボード・サーフスケート開発チーム。19年間も上達できなかったが、オーストラリアの科学的メソッドで上達。その経験を軸にブログ・SNSで一般サーファーのためのサーフィン上達方法、楽しみ方を共有している。SNS総フォロワー6.5万人。

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