本記事ではオーストラリア発のサーフィン科学的メソッドを学べる「コレクトサーフ」の理論を、サーフィン中級者のヒガシーサーが実践している内容をまとめています。
身体能力が高い上級者やプロの視点ではなくて、身体能力が一般的な35歳以上のおじさん視点で無理のないトレーニング方法を紹介しています。
参考にしてもらえたら嬉しいです。
- パドリングに必要な筋力について
- パドリングの持久力を高めるトレーニング
- パドリングで進む速度を高めるトレーニング
科学的に効果のあるトレーニングだけをまとめました!
シーシー
目次
必要なトレーニンググッズ
パドリングの基本
- サーフボードのブレを小さくする
- サーフボードと海の力を使う
- 小指から入水、肘で引く
パドリングはサーフボードが上下左右にブレなければ前に進みます。そのためには「パドル筋」よりもサーフボードの浮力と、海の力を効率よく使う方が速く効率的に進みます。
パドリングを力で漕ごうとすると、サーフボードが上下左右にブレて進まなくなりますし、腕の筋肉はとても小さいのですぐに疲れます。
疲れないで効率良くパドリングをするためには、小指から入水し、肘で引くパドリングを行います。カラダの仕組みで肘を引くと肩甲骨が動くので、大きな背中の筋肉を使えるようになり疲れにくくなります。
これがパドリングの根性論ではなく「科学的な根拠」で行う方法です。
パドリングに必要な筋力とは
サーフィンのパドリングに必要な筋力は、腕の筋肉や背中の筋肉だけではなく、カラダの骨と体幹を使って連動させる必要があります。
腕だけ!背中だけ!ではなく、カラダの真ん中を使えるようにすると効果が高くなってきます。
でも、カラダの真ん中って言われてもよく分かんないですよね。私自身もそうだったので、肩の脱臼や肘の慢性的な痛みに悩まされてきました。
この記事では、パドリングで怪我をしないためのトレーニングという目的もあるので、ぜひ参考にしてもらえたら嬉しいです。
パドリングには体幹の筋力が必要
サーフィンのパドリングは体幹の筋力「インナーマッスル」を鍛える必要があります。
私が学んでいる「コレクトサーフ」では見た目をカッコ良くする「アウターマッスル」は全く必要ないと教わりました。
体幹を鍛えればパドリングはすぐに上達します。
科学的メソッドでは背中の筋肉を使う
パドリングは腕の力よりも背中の筋肉を使った方が疲れにくくなります。また、背中を使うためには肩甲骨を動かす必要があります。
腕の力を鍛えるよりも、肩甲骨を動かす練習をした方がパドリングは上達します。
科学的メソッドがない根性論や経験則を捨てる
パドリングを練習するときに、こんなアドバイスを聞いたことはありませんか?
- パドリングが遅いのはパドル筋が足りてないから
- パドリングは海でしか鍛えられない
- アウトが遠いポイントで練習しなさい
- 腕を伸ばして、前の方で思いっきり漕ぐ
- 最初から最後まで力を込めて漕ぐ
- ボクシングのストレートのように腕を伸ばして漕ぐ
これらのアドバイスを信じることで、肩の脱臼と肘の慢性的な痛みに繋がりました。
残念ながらこれらのアドバイスには科学的根拠も、スポーツサイエンスも応用されていないので、効果はありません。
速いパドリングは本当に正しいのか?
- パドリングは速い方がいい
- もっと速くパドリングがしたい
- パドリングが速くないと波に乗れない
あなたはこんなことを信じていませんか?
私もそうだったので気持ちはよく分かります。
でも、それって本当に正しいのかな?と疑問を持つことが大切です。
速さを求めて怪我をしたり、怖い顔でサーフィンしてても楽しくないです。
スポーツサイエンスでは「笑顔になるとパフォーマンスが上がる」というのは常識です。
速さを求めて、力が入ったり、顔が強張ったりすると逆にパドリングって遅くなるんですよね。
私は正しいパドリングを学んでから「速さを求めるパドリング」を捨てました。
パドリングは自分の力ではなく、サーフボードと海の力を使った方が速くなることに気付いたからです。
なので現在は速さを求めるパドリングを捨てて、疲れないパドリングを実践しています。
パドリング 持久力を高める筋トレ
パドリングの持久力を高めるためには次の三つのトレーニングを行います。
タオルストレッチで肩と肩甲骨の可動域を広くするトレーニング
肩甲骨剥がしでパドリングに必要な背中の持久力を高めるトレーニング
クローリングでパドリングに必要な体幹を鍛えるトレーニング
肩を固定して肩甲骨を寄せるトレーニング
パドリングを早くするためには「肩の関節を固定する」ことが大事です。肩の関節を固定しないままパドリングをすると脱臼に繋がったり、痛みに繋がったりします。
ネットの情報では「肩甲骨を寄せたらダメ」と言う方もいらっしゃいますが、私が学んでいるコレクトサーフでは科学的メソッドに従い「肩甲骨を寄せる」ことを学んでいます。
肩を固定するイメージと、肩甲骨を寄せる感覚を掴んでもらうために次のエクササイズを行いましょう。
- 肩を上にグッとあげます
- グッと上げたまま後ろに引きます
- 後ろに引いてストンと落とします
以下の動画の13分33秒あたりからご覧ください。
肩甲骨を寄せてリズム感を鍛えるトレーニング
上記の肩甲骨を寄せた状態でパドリングのリズム感を一定にするトレーニングをしましょう。
毎日3分の3セット行えば、パドリングの速度が早くなってきます。大事なことは手の脱力とリズムだとコーチから教わりました。
トレーニングチューブを使った肩甲骨ストレッチ
過去に「パドルアップ」というパドリングのトレーニンググッズがありました。
私も使っていましたが、あのトレーニングの問題は「肘を伸ばして腕の力で引く」ので肘が痛めてしまうんですよね。
トレーニングチューブを使って「引く力」を鍛えるためには肘を伸ばさないで、肘を引く動作を繰り返す方法が効果的です。
バトルロープを使ったトレーニング
バトルロープを使ったトレーニングも効果的です。
バランスドーム/ボスボールと併用して使うことでパドリングに必要な体幹を鍛えることができます。
めちゃめちゃ効くエクササイズなのでぜひ実践してみてください。