【2025年版】ビーチアクセス HS 7’6″ ミッドレングス 徹底レビュー|シングルフィンの魅力を解説

10 min
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こんにちは、ヒガシーサーです。Beach Accessとnanazeroのテストライダー・開発チーム参加者として、今回は「ビーチアクセス HS 7’6″ ミッドレングス シングル」を徹底レビューします。このモデルを1年以上使用した実体験と開発視点から、その性能と特徴を詳しく解説します。

ビーチアクセス HS 7'6″ ミッドレングス シングル全体イメージ
HS 7’6″ ミッドレングス シングルの全体像(画像提供:BeachAccess公式)

このレビューでは以下の疑問にお答えします:

  • このボードはどんなサーファーに適しているのか
  • シングルフィンセットアップの乗り味と特徴
  • 小波から大波までの波質別パフォーマンス
  • HSシリーズの他モデルとの違いと比較
  • 長期使用での耐久性と実際のケア方法
HS 7’6″ ミッドレングス シングルの基本情報
シリーズHSシリーズ
サイズ7’6″ x 21 3/4″ x 2 7/8″
ボリューム51L
重量約5.8kg
テール形状ピンテール
ボトム形状シングルコンケーブ〜ダブルコンケーブ〜vee
フィンシングルフィン(Futures)
価格¥73,800
カラーTurquoise

メリットとデメリット

開発チーム参加とテストライダーとしての経験から、HS 7’6″ ミッドレングス シングルの長所と短所を正直に評価します。

HS 7’6″ ミッドレングス シングルのメリット
  • 抜群の波キャッチ力と安定した滑走性能
  • シングルフィンによる流麗なターンとトリム感覚
  • 軽量化されたHSシリーズの特性で操作性が高い
  • 小波から中波まで幅広い波質に対応
  • 体重85kgまでのサーファーに対応する十分な浮力
HS 7’6″ ミッドレングス シングルのデメリット
  • サイズが大きく持ち運びや収納に場所を取る
  • 急激なターンやバーティカルな動きには不向き
  • 小回りが必要な混雑したラインナップでは扱いにくい
  • シングルフィンセットアップに慣れるまで時間がかかる
アキ

アキ

7’6″って長すぎないっすか?初心者のロングボードみたいな感じっすか?急なターンとかできなさそう…

AI先生

AI先生

初心者用ロングボードとは異なる。HSシリーズの軽量構造と精密なシェイプにより、通常のソフトボードミッドレングスよりも反応性が高い。確かに超急なターンには向かないが、流麗なライディングと力強いカーブを描くターンが可能だ。サイズの大きさは波をキャッチする能力と安定性に直結する。

デザインと構造

HS 7’6″ ミッドレングス シングルは、HSシリーズの中でも独特の位置づけを持つモデルです。そのデザインと構造には、ミッドレングスの安定感とシングルフィンならではの特性を引き出すための工夫が満載です。

シェイプとアウトライン

このモデルのアウトラインは、ノーズからテールに向かって緩やかに細くなるテーパー形状を採用しています。ノーズは比較的幅広で波のキャッチを容易にし、テールはピンテール形状により切れのあるターンを可能にしています。

全長7’6″という長さは、ショートボードとロングボードの中間に位置し、両方の特性を併せ持ちます。十分な長さによる安定性と波のキャッチのしやすさに加え、21 3/4″の幅と2 7/8″の厚みにより、51Lという豊富なボリュームを確保しています。

ボトム形状

ボトム形状は、ノーズからテールにかけて複雑に変化します。

  • ノーズ〜中央部:シングルコンケーブ構造により水の流れを整え、パドリング時の直進安定性を高めています。
  • 中央部〜テール手前:ダブルコンケーブ構造に移行し、レールからレールへの動きをスムーズにします。
  • テール部分:V字形状(vee)により、シングルフィンでのピボットターンを容易にし、スムーズな方向転換を実現しています。

この複雑なボトム形状により、直進安定性とターン性能のバランスが取れた乗り味を実現しています。

レール形状

レールは、ノーズからテールにかけて変化するハイブリッド形状を採用しています。

  • ノーズ〜中央部:ソフトで丸みを帯びたレールにより、波へのエントリーをスムーズにし、ドライブ感を生み出します。
  • 中央部〜テール:徐々にシャープになるレール形状により、ターン時のホールド力を高めています。

この変化するレール形状により、波のフェイスに対するコントロール性と食い込みのバランスが取れています。

HSシリーズの特殊構造

HS 7’6″ ミッドレングス シングルは、ビーチアクセスのHSシリーズに共通する高品質な構造を採用しています:

  • コア素材:高密度防水EPSフォームを使用し、軽量性と強度を両立
  • ストリンガー:2本の木製ストリンガーにより、強度と適度な反発性を確保
  • ラミネート:エポキシレジンと6oz + 6ozの二重ファイバーグラス層による耐久性
  • デッキ素材:4mm IXPE/EVAソフトトップ(ワックスフリー加工)による快適性と安全性
  • ボトム素材:高光沢HDPEボトムによる滑らかな水の流れと高速性

この高品質な構造により、同サイズの一般的なソフトボードと比較して約1kg軽量化されており、操作性と反応性が向上しています。

シングルフィンセットアップ

このモデルの大きな特徴は、シングルフィンセットアップです。Futuresフィンボックスを採用しており、様々なシングルフィンに交換可能です。

シングルフィンは、以下のような特徴的な乗り味をもたらします:

  • 長く伸びのあるドローライン:大きな弧を描く流麗なターン
  • 安定したトリム:波のフェイスを横に走る際の安定性
  • 独特のピボットフィール:ボードの真ん中を軸にした回転感覚
  • 速度と推進力のバランス:加速の持続性とスピードコントロール

標準装備のシングルフィンは8インチサイズで、バランスの取れた性能を発揮しますが、より大きなフィンに交換すれば安定性が増し、小さなフィンに交換すれば回転性が向上します。

パフォーマンス評価

実際にHS 7’6″ ミッドレングス シングルを1年以上使用した経験から、様々な状況でのパフォーマンスを評価します。

パドリングと波のキャッチ

パドリング性能は非常に優れています。51Lの豊富なボリュームと7’6″の長さにより、少ないストロークで素早く加速し、小さな波でも確実にキャッチできます。特に、HSシリーズ特有の軽量設計により、標準的なソフトミッドレングスと比較して1kg程度軽いため、パドリングの疲労が少なく、長時間のセッションでも体力が持続します。

波のテイクオフポイントも広く、ピークからやや肩寄りの位置からでもキャッチしやすいのが特徴です。膝から腰サイズの小波では特にその性能が際立ち、他のサーファーがキャッチできないような波でも乗ることができます。

ライディングとトリミング

一度テイクオフすると、このボードの真価が発揮されます。直進安定性が高く、波のフェイスを横に走る際のトリミング性能は抜群です。シングルフィンセットアップが生み出す独特の「流れるような」滑走感覚は、他のセットアップでは得られない魅力があります。

ピンテールと複雑なボトム形状により、波のフェイスへのホールド力も高く、高速でのトリミングでも安定感があります。特に、肩サイズ以上のクリーンな波では、その安定性と速度維持能力が際立ちます。

ターン性能

ターン性能は、シングルフィンの特性を反映して、大きな弧を描くスムーズなアークが特徴です。急激なスナップターンには向きませんが、波のフェイスを大きく使った流麗なターンが可能です。

ボトムターンでは、レールを波のフェイスにしっかりと食い込ませることができ、次のマニューバーへの勢いを維持できます。カットバックも比較的スムーズに行えますが、小回りには限界があります。

ピボットターンは、テール部分のVee形状とシングルフィンの特性により、ボードの中心を軸にした回転が可能で、これはシングルフィンならではの楽しさです。

波質別パフォーマンス

波の状況評価(10点満点)特徴
極小波
(スネ〜ヒザ)
8/10十分なボリュームと長さで小さな波でも確実にキャッチ。加速はやや緩やかだが、一度速度が乗れば維持しやすい。
小波
(腰〜胸)
9/10最も性能を発揮する波のサイズ。安定したトリミングと流麗なターンが楽しめる。シングルフィンの特性が最大限に活きる。
中波
(肩〜頭)
7/10安定感は高いが、サイズのあるシャープな波では急なターンに限界がある。ただし直線的なドライブとトリミングは非常に快適。
大波
(オーバーヘッド)
5/10波のパワーが強い状況では操作に技術が必要。経験豊富なサーファーなら対応可能だが、シビアなコンディションには他のモデルがおすすめ。

総合的に、このモデルはスネから肩サイズまでの波に最適で、特に腰から胸サイズのクリーンな波で最高のパフォーマンスを発揮します。

適したサーファーと使用条件

HS 7’6″ ミッドレングス シングルは、特定のタイプのサーファーと使用条件に最適なモデルです。

体重・体格による適性

51Lのボリュームは、体重45〜85kgのサーファーに適しています。特に、体重65kg以上のサーファーにとって、この十分な浮力は大きなメリットとなります。

  • 45-65kg:十分すぎる浮力で非常に安定感があり、小波でも楽にキャッチ可能
  • 65-75kg:最適な浮力とバランスで、ボードの性能を最大限に発揮
  • 75-85kg:十分な浮力があり、体重のあるサーファーでも安定した乗り心地
  • 85kg以上:使用可能だが、より大きなモデル(9’0″など)も検討するとよい

サーフィンスタイルによる適性

このモデルは、以下のようなサーフィンスタイルを好むサーファーに特に適しています:

  • 流麗なターンとトリミングを楽しみたいサーファー:シングルフィンの特性を活かした大きな弧を描くターンが魅力
  • 小波でも確実に波に乗りたいサーファー:十分な浮力と長さで波のキャッチ力に優れる
  • ロングボードとショートボードの中間的な乗り味を求めるサーファー:ミッドレングスならではのバランスの取れた性能
  • 体重が重めで適切なボリュームのボードを探しているサーファー:51Lの豊富な浮力で安定感を提供

一方で、以下のようなサーファーには他のモデルがより適しているかもしれません:

他モデルとの比較

HS 7’6″ ミッドレングス シングルを、HSシリーズの他モデルや競合製品と比較して、その位置づけを明確にします。

HSシリーズ内での比較

モデル比較ポイント選択基準
HS 5’10” フィッシュ小回りが利き、よりアグレッシブなサーフィンが可能。小波での加速が早い。浮力は少ない(34L)。体重が軽め(〜70kg)で、よりアグレッシブなターンとマニューバーを重視する場合
HS 6’2″ エッグより小回りが利き、バランスの取れた性能。中級者にも扱いやすい。浮力は中程度(40L)。バランスの取れた性能とオールラウンドな使用感を求める場合
HS 6’10” クアッドフィッシュ幅広のテンプレートでクアッドフィンの推進力。シングルフィンより小回りが利く。浮力は中程度(45L)。シングルフィンの安定性より回転性を重視する場合
HS 9’4″ ロングボードより長くノーズライディングも可能。安定性は最高だが、機動性は劣る。浮力は最大(76L)。ノーズライディングやクラシックなロングボードスタイルを楽しみたい場合

他ブランドとの比較

同じ7’6″クラスのミッドレングスで比較すると、以下のような違いがあります:

  • ソフテック 7’6″ ミッドレングス:HSシリーズより重く、反応性がやや鈍い。価格は同等だが、日本の波質への適応性ではHSシリーズが上回る。
  • キャッチサーフ オドシー 7’6″:カラフルなデザインで視覚的に楽しいが、性能面ではHSシリーズの方が軽量かつ反応性が高い。
  • ビーチアクセス Standard 7’6″ クアッド:同じメーカーの標準モデルで、HSシリーズより約1kg重い。価格は約1万円安いが、性能と軽量性を求めるならHSシリーズが優位。

総合的に、HS 7’6″ ミッドレングス シングルは、価格は高めですが軽量性と反応性の高さで他のモデルと差別化されています。特に日本の小〜中波での性能と、シングルフィンならではの乗り味を重視するサーファーには最適な選択です。

ケアとメンテナンス

1年以上の使用経験から、HS 7’6″ ミッドレングス シングルを長く良い状態で使い続けるためのケアとメンテナンス方法をご紹介します。

HSシリーズは高品質な素材で作られていますが、適切なケアを行うことで性能と寿命が大きく変わります。特に以下のポイントに注意しましょう。

  • 使用後の洗浄:必ず真水でしっかりと洗い流し、特にフィンボックス周辺の塩分を除去する
  • 適切な乾燥:直射日光を避け、風通しの良い日陰で乾燥させる
  • 保管方法:横置きが理想的。壁に立てかける場合は短時間にとどめる
  • 温度管理:高温環境(車内や直射日光)での保管は絶対に避ける
  • フィンケア:定期的にフィンを取り外し、フィンボックスを清掃する
  • ワックスフリー面のケア:必要に応じて湿らせた布で汚れを拭き取り、グリップ力を維持する

特に注意が必要なのは直射日光と高温環境です。EPSコアは熱に弱く、変形の原因になるため、車内に長時間放置することは絶対に避けてください。

よくある質問

Q

初心者でもHS 7’6″ ミッドレングス シングルに乗れますか?

A

ある程度サーフィンの基本(パドリング、テイクオフ)ができる初心者なら乗ることは可能です。ただし、シングルフィンの特性を活かすにはある程度の経験が必要です。完全な初心者にはStandardシリーズm-softシリーズがより適しています。

Q

標準装備のシングルフィンを交換することはできますか?おすすめのフィンはありますか?

A

はい、Futuresフィンボックスを採用しているので交換可能です。より速度と加速を求めるならベースの広いフィン、回転性を重視するなら小さめのフィン、安定性を求めるなら大きめのフィンがおすすめです。Futures F4やF6は安定性とスピードのバランスが良く、このモデルと相性が良いです。

Q

ワックスフリー面は本当にワックスが不要ですか?

A

基本的には不要です。ただし、冬場の低温時や大きめの波でのライディング時には追加のグリップ力が欲しい場合があります。その場合は、部分的にデッキパッドを貼るか、ワックスを一部使用することもできます。また、夏場の高温時や長期使用でグリップ力が弱まった場合は、湿らせた布で拭き取り、表面の粘着性を復活させることができます。

まとめと購入案内

HS 7’6″ ミッドレングス シングルは、中級者以上のサーファーに最適な高性能ミッドレングスです。シングルフィンの特性を活かした流麗なライディングと、HSシリーズならではの軽量性と反応性の高さが魅力です。

HS 7’6″ ミッドレングス シングルの評価まとめ
総合評価8.5/10
パドリング・波キャッチ9/10
スピード・加速8/10
ターン性能7.5/10
安定性9/10
小波性能9/10
使いやすさ8/10
コストパフォーマンス7.5/10

特に以下のようなサーファーにおすすめです:

  • 体重45〜85kgの中級者以上のサーファー
  • 流麗なターンとトリミングを楽しみたいサーファー
  • 小波でも確実に波をキャッチしたいサーファー
  • シングルフィンの独特の乗り味を探求したいサーファー
  • ロングボードとショートボードの中間的な性能を求めるサーファー

価格(73,800円)はやや高めですが、その性能と耐久性を考えれば適正な価値があります。また、当サイト「ポケットサーフ」では、ビーチアクセス公式サイトで使える5%OFFクーポンコード「higashisa」をご用意しています。

HS 7’6″ ミッドレングス シングルの詳細や他のHSシリーズモデルについては、ビーチアクセス HSシリーズの総合ガイドもご覧ください。また、ビーチアクセス ソフトボード 完全ガイドでは、すべてのシリーズとモデルの詳細情報をご覧いただけます。

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ヒガシーサー

ヒガシーサー

ブロガー/クリエイター/サーフボード開発

サーフィン歴20年の経験を持つ週末サーファー。Beach Accessとnanazeroのテストライダーおよびサーフボード・サーフスケート・フィン開発チームに参加。19年間上達できなかった経験から、科学的アプローチで効率的に上達する方法を研究。この経験を基に、初心者から中級者の週末サーファーが安全で楽しいサーフィンライフを送るための実践的な情報を発信しています。
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YouTube:@higashisa(1.8万人登録者)
著書:「ブログで簡単!アフィリエイト 稼ぐ力をつけるための教科書」他3冊

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